BMWグループ：2018年の年初来9か月間で販売台数を増やす

ミュンヘン発：

BMW グループの今年9月までの3四半期の合計販売台数は、全世界で前年同期比1.3%増の1,834,810台を記録。ただし、いくつかの主要販売地域では厳しい状況が続いている。9月の世界販売台数は、欧州での激しい競争を受け前年比0.8%減の237,781台となった。BMWグループは引き続き収益性の高い成長戦略を優先する構えである。

 

BMWセールス＆ブランド担当取締役上級副社長のピーター・ノータは、次のように強調した。「いくつか困難な状況が重なるという不測の事態にもかかわらず、BMWグループは安定した販売実績を達成することができました。この第3四半期、欧州で9月初めに導入された新しいWLTP試験方法（乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法）によって市場に大きな混乱がありました。BMWグループはWLTPへの切換えを早期に計画、完了していたため、当社の現行モデルのほぼすべてがWLTPによる型式認証を受けており、即時納入可能となっていました。特に強調したいのは、当社の電気駆動モデルの販売台数が増加し続けている点です。BMWグループは9月度、過去のどの月にもなかったほど多くの電気駆動モデルを納入し、年初来の累計で40%以上の販売台数増加を達成し、よって当社の電気駆動モデルの今年の販売目標である14万台を十分に実現できる途上にあります。」

 

BMW i、BMW iPerformance、MINIエレクトリックの9月の世界販売台数は、合計14,559台に達した。これは前年同月比で35.0%の増加であると同時に、BMW グループの電気駆動モデルの全販売期間における月間販売台数記録でもある。今年度の累計販売台数は97,543台（42.0%増）であり、このことはBMWグループがプレミアム電気駆動モデルにおいて世界をリードする主要プロバイダーであることを印象づける結果となっている。2013年の先駆的モデルBMW i3の市場導入以来、BMWグループは313,000台を超える電気駆動モデルを顧客に納車してきた。パリ・モーターショーの期間中には、バッテリー容量を120アンペア・アワー（Ah）に増大させた新型BMW i3（120Ah）（複合モード消費電力： 13.1kWh/100km、複合モードCO₂排出量：0g/km）*およびBMW i3s（120Ah）（複合モード消費電力： 14.6～14.0kWh/100km、複合モードCO₂排出量：0g/km）*を展示した。これら2つのi3モデルは航続距離を30%伸ばしており、これにより日常利用で実質260km**の航続距離を実現する。BMWグループは、2020年までに電気駆動モデルの総販売台数を50万台以上に伸ばす計画である。また2025年までにBMWグループはモデル・ラインアップに25種類以上の電気駆動モデルを揃えるとしており、そのうち12種類は完全な電気自動車となる。

* 燃費、排出ガスおよび航続距離の数値は、新しいWLTPテスト・サイクルに基づいて算出された数値を比較のためNEDCに換算したものであり、装着されたタイヤ・フォーマットに応じて変化する場合がある。これらの車両については、税その他のCO₂排出量が考慮される課金の評価に際して、ここに示した値とは異なる数値が該当することがある（国別法規によって異なる）。なお、これらの数値は暫定値である。

 

** これらの数値は、BMW航続距離測定法に基づいて測定した日常走行時のものであり、市街地走行、外気温度20°C、ヒーター／エア・コンディショナー使用、プレ・コンディショニング実施、走行モードCOMFORTの状態でのデータである。航続距離は、特に運転者の運転方法、走行経路の特性、外気温度、プレ・コンディショニングの有無といったさまざまな要因によって左右される。

 

BMWブランドは、欧州における異例の厳しい競争状況や、その他の重要な市場で最近実施された関税規則の変更による消費の不透明感にもかかわらず、年初来累計および9月度の販売台数はいずれも増加した。9月には合計200,710台（0.8%増）のBMWの新車が顧客に納入され、3四半期の合計は1,566,216台（1.9%増）となった。年初来の累計販売台数増にはさまざまなモデル・シリーズが貢献した。その中にはBMW 5シリーズ（286,180台／14.9%増）およびBMW X3（132,478台／15.3%増）が含まれている。年初には中国および南アフリカでBMW X3の現地生産が開始され、さらに米国での生産が開始されたことで、このモデルの世界中の高需要に応える態勢が整った。

 

MINIブランドのこの3四半期の合計販売台数は、前年比でわずかながら減少した。世界中で265,935台（2.0%減）のMINIが顧客に引き渡された。9月のMINI販売台数は、9.2%減少した（36,731台）。極めて厳しい競争下ではあるが、MINIブランドは引き続き収益性を重視して行く。

 

2018年の3四半期におけるロールス・ロイス・モーター・カーズの合計販売台数は、前年比13.5%増（2,659台）となった。ドーン、ゴースト、レイスのブラック・バッジ仕様を含む全ロールス・ロイス・モデルの世界需要は引き続き堅調である。BMWグループは、2019年初めにロールス・ロイス・カリナンの最初の顧客への納入をするための準備を整えている。この新たな全地形対応モデルには大きな期待が寄せられており、すでに来年生産分のかなりの台数が予約注文で埋まっている。

 

BMW Motorradの販売台数は、前年度と同じ高いレベルにある。モーターサイクルおよびマキシ・スクーターの新車は、この3四半期の合計で126,793台（0.8%減）が販売された。また9月の世界販売台数は14,124台（0.2%増）を達成した。

 

BMWおよびMINIの地域／市場別のセールス概要

3つの主要販売地域すべてにおいて、直近のさまざまな理由から極めて厳しい競争環境となっている。9月1日から施行されるWLTP認証への切換えのため、欧州地域では第3四半期に大きな市場のひずみが発生した。一方中国では、関税規則の変更についての議論が続いており、米国ではいくつかの市場で消費の不透明性が見られる。

 

 

 

	2018 年 9 月	対前年比（ % ）	2018 年 9 月累計	対前年比（ % ）
欧州	113,620	-4.9	815,460	---
- ドイツ *	28,509	-3.3	231,320	-0.9
- 英国	38,090	-8.6	181,423	-2.7
アジア	80,127	+4.1	637,299	+2.7
- 中国（本土）	59,616	+13.2	459,629	+5.3
- 日本	9,496	+6.4	56,244	-4.1
南北アメリカ大陸	38,946	+2.2	335,369	+2.9
- 米国	29,369	+0.2	259,258	+1.7
- メキシコ／中南米	4,870	+12.9	40,567	+11.1

*暫定登録数

 

BMWグループの2018年9月／累計販売台数

	2018 年 9 月	対前年比（ % ）	2018 年 9 月累計	対前年比（ % ）
BMW グループ全体	237,781	-0.8	1,834,810	+1.3
BMW 自動車	200,710	+0.8	1,566,216	+1.9
MINI 自動車	36,731	-9.2	265,935	-2.0
BMW グループ電気駆動車 *	14,559	+35.0	97,543	+42.0
ロールス・ロイス	340	+23.2	2,659	+13.5
BMW Motorrad 二輪	14,124	+0.2	126,793	-0.8

*BMW i、BMW iPerformance、MINIエレクトリック