BMW Mクーペ／Mロードスターのエンジン仕様を変更。新型S54エンジンを搭載

ビー・エム・ダブリュー株式会社（本社：千葉市美浜区中瀬1－10－2、会長：マンフレート・エルムリッヒ）は、好評の２座スポーツ・モデル、BMW Mクーペおよび
Mロードスターに、新型M3と同じ新エンジン S54を搭載。全国のBMW正規ディーラーを通じて、2001年７月７日より販売を開始します。希望小売価格は、左ハンド
ル、５速マニュアルトランスミッション搭載のMクーペ／Mロードスターが共に7,000,000円（車両本体価格のみ、消費税／諸費用含まず）です。次世代エンジンの搭載
と、装備を充実させ付加価値をさらに高めたにも関わらず、5万円の価格調整で、従来よりも魅力ある価格設定としました。尚、ボディ・カラーは、Ｍモデル専用色のラグナセ
カ・ブルーなどを含め、9色ご用意しています。

見るものの印象に残る流麗なフォルム、ロングノーズとショートデッキによる大胆なスタイリングに包まれ、圧倒的なパフォーマンスを誇るBMW Mクーペ。また、Ｍモデルの
パフォーマンスをオープン エア ドライビングで楽しめるBMW唯一のモデルMロードスター。この２モデルの心臓部に、新型M3に搭載されている高回転型エンジンを搭載
し、今まで以上に豪快で俊敏な動力性能を実現しました。

今回Mクーペ／Mロードスターに搭載されるエンジンは、新開発の軽量でコンパクトなS54型直列６気筒自然吸気エンジンです。従来モデルから排気量を増大して
3,246ccとしたことにより、最高出力325ps（239kW）/ 7,400rpm、最大トルク350Nm / 4,900rpmを発生し、エンジン全回転域にわた
るフラットな出力特性とフレキシブルで力強い加速を実現します。
自然吸気エンジンを高回転化することで得られる出力特性は、スポーツカーの命題である俊敏で軽快な運動性能を実現できます。すでに新型M3に搭載されて好評を得ているこの
高回転エンジンは、エンジン ブロックそのものの設計や吸気／排気バルブに可変バルブタイミング制御を採用するなど、フォーミュラー1マシンのエンジン技術からのフィード
バックにより開発されたハイレベルなエンジンです。

新型24バルブ直列６気筒エンジンS54の特長：
● 新設計の動弁部を採用したシリンダーヘッド：
低摩擦型ロッカー・アームを採用し、さらにエンジン部品の可動質量を低減することにより、バルブ スプリングを従来のものから変更。摩擦損失を低減し、高効率な燃焼と好燃
費を実現。そのために、シリンダーヘッドの冷却液流路をも見直し、流路の形状適正化と流量制御の効率化によって、いかなる状況下でもシリンダー ヘッド内を最適な温度に管
理します。

● エレクトロニック・スロットル・バタフライ・コントロール：
気筒ごとに吸気バルブの直近にスロットル バタフライを配置して、アクセル操作に対するレスポンスを高め、さらにより精密な燃焼制御を実現できます。また、吸気ポートをス
トレート形状とすることで、シリンダー充填効率を飛躍的に高めています。
スロットル バタフライは電子制御システム（EDR：エレクトロニック・スロットル・バタフライ・コントロール）で作動し、バルブ駆動部に採用されているVANOS（無段
階式可変バルブ タイミング システム）との相乗効果により、リニアな加速感とナチュラルな特性という、自然吸気エンジンならではの特徴を備えています。

● ダブルVANOS（無段階式可変バルブ・タイミング・システム）：
自然吸気エンジンの出力特性を考えるとき、非常に重要なのがバルブ・タイミングです。BMWのダブルVANOSは、低回転域から高回転域まで、刻々と変化する作動環境に対
して吸排気バルブの開閉タイミングを精密に制御することによって、可能な限り効率よくエンジンを作動させるためのシステムです。エンジン負荷に合わせ、最適なバルブ開度に
調整することで、最適な燃焼効率、好燃費とクリーンな排ガスを実現しています。

● 高性能とクリーンな排気ガスを両立するエンジン・コントロール・システム：
高回転型エンジンとダブルVANOS（無段階式可変バルブ・タイミング・システム）の制御は、新開発されたエンジン・マネージメントの頭脳部分であるコントロール・システ
ムにより、好燃費と高出力／高トルクを両立させ、排気ガスの清浄化を高次元で達成しています。

● ステンレス製エグゾースト・マニフォールドと触媒コンバーター：
高品質で排気ガスの熱による劣化が非常に少ないステンレス スチール製のエグゾースト・マニフォールドを採用。各気筒から延びる６本のパイプがすべて同じ長さという等長管
構造とし、燃焼による排気ガスの流れや排気脈動効果を効率的に制御する排気システムです。３気筒ごとの集合部分の直後に1つずつメタル・キャタライザーを装備し、排気ガス
の浄化をモニタリングしています。これにより、エンジン・コントロール・ユニットは正確に燃焼状態を把握し、燃料噴射量をより正確に測定／制御することができます。排気ガ
ス値は、ヨーロッパのEU3規制値をクリアしています。

● 追加されるアクティブ・セーフティーに寄与する装備：
－ダイナミック・スタビリティ・コントロール（DSC）：各ホィールの回転速度を精密にモニターして、例えばコーナリング中に危険を回避しなければならないような状況下
で、必要に応じてエンジン出力や個々のホィール・ブレーキを制御して方向安定性を最大限確保するシステムです。特に滑りやすい路面での駆動力伝達性能と走行安定性を高めま
す。
－タイヤ空気圧警告システム：いずれかの走行タイヤの空気圧が50%以上損失すると、メーター内の警告表示でドライバーに警告するシステムです。
さらに、空気圧が抜け始めてもホィールからタイヤが外れにくい特殊構造のホィールを採用、空気圧に異常があった状態でも安全に車両を停止させることができます。