付加価値を創出する生産システムBMWグループの軽合金鋳造工場が「Automotive Lean Production Award 2010（自動車リーン生産方式賞）」を受賞

ランツフート/ミュンヘン発:BMWグループのランツフート軽合金鋳造工場が「Automotive Lean Production Awards 2010」の「最優秀総合システム」賞を受賞した。「Automotive Lean Production Awards」は、業界誌「Automobil Produktion」とコンサルティング会社のアガムス・コンサルト（Agamus Consult）社共催による、自動車産業界で非常に権威ある賞で、2006年から国際コンテストの形で実施されている。「最優秀総合システム」賞の授与理由として審査員団があげたのは、ランツフート軽合金鋳造工場では「全事業部、全レベルを通じて、付加価値を創出する現場従業員本位の生産システムが徹底されている。」ことである。

ランツフート軽合金鋳造工場は従業員約1,300人、アルミニウムおよびマグネシウム製鋳造品を年間約270万個、重量にしておよそ4万5,000トンを生産している。生産品目はシリンダーヘッド、クランクケースなどのエンジン部品やボディ構造部品、シャシー部品などで、後者にはスプリング・ストラット、トランクリッド・フレーム、フロント/リヤ・アクスルの鋳造エッジ、鋳造ノードなどが含まれる。

「Automotive Lean Production Awards」審査のため、アガムス・コンサルト社は、過去5回にわたり中央ヨーロッパの自動車/部品メーカーを対象に、各社のリーン生産戦略とその実施状況を調査してきた。今回は、OEMと部品メーカーを合わせて60社がコンテストに参加した。調査結果によると、BMWランツフート軽金属鋳造工場をはじめ優秀賞に選出された工場は、リーン・プロセスのメリットと効果を活用することにより、品質とコストにおいて傑出した競争力を確保している。とりわけ、マテリアルフローの重視、リーン・マネージメントの実践的かつ徹底的な実施に見るべきものがあったと審査員団は述べている。

さらに「最優秀総合システム」賞を受賞したBMWグループのランツフート工場について、アガムスの審査チームは、人が主役の工場であると賞賛した。具体的には、機械設備を操作するオペレーターであり、そのオペレーター達は、金型製造や保守などの関連部門のすべての従業員によって、直接サポートされている。そして全員が、「最適な条件を作り出すこと、それによって機械を最大限効率的に稼働させること。」という共通の目標で結ばれている。アガムス社のガイガーCEOは「ここではすべての活動の中心に、付加価値の創出があるのです。」と述べ、BMWランツフート工場におけるパラダイムシフトの成功を強調した。

「Automotive Lean Production Awards」賞では、OEM、国際企業、国際中堅企業、国内中堅企業、特別賞の「最優秀総合システム」の5部門で審査が行われる。表彰式は今秋11月23日にインゴルシュタットで開催される第5回「自動車リーン生産方式」会議の一環として実施される。この会議では、BMWグループ軽金属鋳造工場長Dr. ヴォルフガング・ブリュムルフーバーも、BMWグループにおける付加価値の創造を重視した製造システムについて講演する予定である。会議の詳細については、以下に掲載されている。 http://www.automobil-produktion.de/alp/.