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グローバルなトレンドセッターの成功の歴史:BMW 3シリーズの初代モデルから第5世代まで。
Wed Apr 06 11:07:00 CEST 2011 プレスリリース
ミュンヘン発:BMWを象徴するクルマをあげるとすれば、もちろんBMW 3シリーズであろう。ミドルクラスにおけるスポーツ・セダンというコンセプトをもつこのモデルは、導入以来長年にわたり、プレミアム・セグメントの頂点の座を堅持してきた。1975年のデビュー以来の累計販売台数は、主力購買層に合わせた車両ではないにもかかわらず、全世界で1,200万台を超えている。BMW 3シリーズのたぐいまれな成功の背景には、いくつもの理由がある。
プレス担当者.
Yosuke Shiroshita
BMW グループ
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著者.
Yosuke Shiroshita
BMW グループ
グローバルなトレンドセッターの成功の歴史:
BMW 3シリーズの初代モデルから第5世代まで。
- BMW 3シリーズはスポーティな小型セダンという車両セグメントを確固たるものとし、プレミアム・クラスにおける世界的な大成功の礎を築いた。
ミュンヘン発
BMWを象徴するクルマをあげるとすれば、もちろんBMW 3シリーズであろう。ミドルクラスにおけるスポーツ・セダンというコンセプトをもつこのモデルは、導入以来長年にわたり、プレミアム・セグメントの頂点の座を堅持してきた。1975年のデビュー以来の累計販売台数は、主力購買層に合わせた車両ではないにもかかわらず、全世界で1,200万台を超えている。BMW 3シリーズのたぐいまれな成功の背景には、いくつもの理由がある。
BMW 3シリーズには、その導入当時から今日に至るまで、他に例を見ない独特のコンセプトが貫かれている。エレガントなデザインに包まれたコンパクトなボディ、モダンな高性能エンジン、伝統的なリヤ・ドライブ、スポーティなチューニングのサスペンションなどである。それらにより、最高水準の運動性能と敏捷性が実現されている。BMWにはさらに、時代の精神と潜在顧客の個別のニーズに応える鋭いセンスがある。これらに基づいて、他社の追随を許さない、極めて革新的なボディ・コンセプトとテクノロジーが組み合わされている。BMW 3シリーズは、スポーティなミドルクラスにおいてオリジナルとしての基準を打ち立ててきた。その最新の例は、BMW EfficientDynamics(エフィシェントダイナミクス)における一連のテクノロジーであり、それによりBMW 3シリーズはクラス一優れた燃料消費率および低排出ガス値を達成した。
世界的に最も人気のあるモデル・バリエーションであるセダンの後、時代とともにBMW 3シリーズ カブリオレ、BMW 3シリーズ ツーリング、BMW 3シリーズ クーペ、BMW 3シリーズ コンパクトがラインナップに加わった。さらに、BMWは高性能スポーツ・セダンであるBMW M3も開発する。世界的なベストセラーとなったプレミアム・カーBMW 3シリーズのサクセス・ストーリー、その始まりは36年前に導入された2ドア車であった。
1975年: 初代モデル
1975年7月、初代BMW 3シリーズの導入により、BMWは自動車の歴史における新たな章を開くこととなった。コンパクトでスポーティなキャラクターの2ドア・セダンは、最初からインパクトにあふれていた。フロント・エンドを飾るキドニー・グリル、全長4,355mm、全幅1,610mm、全高1,380mmのこのクルマは、コンパクトでありながら、大人の風格を備えていた。フロント1,364mm、リヤ1,377mmのトレッド幅からは力強さがみなぎっていた。スポーティにチューニングされたモダンなサスペンションは、フロントがマクファーソン、リヤはセミトレーリング・アームとスプリング・ストラットによる独立懸架方式である。
エンジン・フードの下に備えられていたのは4気筒エンジンで、排気量は1,573cc、1,766cc、1,990cc、対応するモデル名はBMW 316、BMW 318、BMW 320、BMW 320iである。インジェクション・エンジンを含め、パワーユニットはすべてレギュラー・ガソリン対応であった。まったく新たに採用されたものとしては、ドライバー・オリエンティッドなコクピットを含むインテリア・デザインがあった、このデザインはその後、長年にわたって、BMW車のインテリアに特徴的な要素として受け継がれていく。BMW 320は、発売からわずか1年で、専門誌「auto, motor und sport」の読者投票により、総排気量2リッター以下のクラスの世界最優秀セダンに選出された。1977年にはBMW 3シリーズに6気筒エンジンが装備されるようになった。セグメント初のこの6気筒の導入に合わせて、BMW 320とBMW 323iでは全ホイールにディスク・ブレーキが装着されていた。風格あるアスリートとしてたちまち評判になったのは、最高出力105kW(143PS)のエンジンを搭載し、190km/h台まで楽々と加速できたBMW 323iである。1980年に実施されたアンケートでは、BMW 3シリーズ購入の動機としてまず挙げられたのは、走行性能、ハンドリング性能、スポーティな外観であり、5人のうち4人までが次回もBMW 3シリーズを選ぶと答えている。1981年には、生産開始からわずか6年で累計生産が100万台を突破、BMW 3シリーズはBMWにとって当時最も成功した車両となった。
1982年: 第2世代
ニューBMW 3シリーズはあらゆる点において進化しており、多様化が図られていた。デザインが一新され、エアロダイナミクスが最適化され、室内スペースが広くなり、快適性が向上し、エンジン性能がアップし、ボディ/エンジン・バリエーションが追加された。BMWは成功を収めていたモデルシリーズの徹底的な拡充を図り、顧客の好みに的確に応えた。この第2世代の時代に、ファミリー・カーとしての使用に適した4ドア車(1983年)、BMW 3シリーズ カブリオレ、スポーツ性能に優れたBMW M3(ともに1985年)が誕生している。最近では、初代BMW 3シリーズ カブリオレはヤングタイマーとして、ブランドの多くのファンの間で高い評価を得ている。1987年に発表した魅力的なスタイルのツーリングにより、BMWはスポーティなミドルクラスにおいても、駆けぬける歓びと実用性、室内スペースと機能性を両立できることを実証した。また、BMW 3シリーズ初のディーゼル・モデルと初の四輪駆動モデルも導入された。戦略は当たり、販売台数は230万台を記録、先代をさらに100万台も上回った。
その間、1984年にBMWは、新しい低燃費コンセプトを取り入れたイータ6気筒エンジンを発表している。このエンジンを搭載したBMW 325eは、パワフル、低燃費、クリーンなモデルであり、触媒コンバーターを標準装備した最初のBMW 3シリーズでもあった。慎重なドライバーはBMW 3シリーズをベースとした初のスポーツ・プレミアム・セダンであるBMW 324dを選択することで大胆さを示した。さらに、卓越したパワフルさを誇るBMW 325iと、フルタイム四輪駆動バージョンBMW 325iXも導入された。両モデルでは、トランスファー・ギヤボックスとビスカス・カップリングの採用によってABSの導入が可能となり、ABSが標準装備されている。1989年には、BMW初の4バルブ・シリンダー・ヘッド採用の量産型4気筒エンジンを搭載した、BMW 318isが登場した。
1990年: 第3世代
1990年に4ドア・セダンと共に第3世代が幕を開けた。このクルマは極めてエレガントであり、同時に最新技術で彩られていた。さらにボディ寸法と室内スペースの確保に著しい成果が見られた。1992年には再び2ドア・モデルが登場する。エレガントなクーペであった。さらにそのわずか数ヵ月後、BMWは2つの素晴らしいモデルを市場に送り出した。ニュー・カブリオレとニューBMW M3である。そして開発担当者がさらにコンセプトを進化させた結果、1994年にはBMW 3シリーズ コンパクトが誕生する。このモデルは、経済性を重視する一方で運動性能と快適性を犠牲にしたくないと考えるドライバーたちを獲得した。特に実用性に優れているとされているのは、全長4.21mという小ぶりなBMWのリヤ・フラップである。
新型6気筒エンジンには、カムシャフト2本、燃焼室あたり4個のバルブが装備されていた。クーペには、可変カムシャフト・コントロール(VANOS)付きエンジンが初めて搭載された。この新技術により、トルク特性と燃料消費率が向上し、排出ガスが低減された他、圧縮比アップが可能となった。この世代にはニュー・フェースがまだ2モデルある。6気筒ディーゼルにターボ・チャージャーとインタークーラーを搭載したBMW 325tds、4気筒ターボ・ディーゼルを初搭載したBMW 318tdsである。さらに1994/95年にかけて、BMWは、6気筒エンジンに軽量アルミニウム製クランクケースを採用している。
1998年: 第4世代
1998年5月、BMW 3シリーズ第4世代がスタートを切った。この世代は、走行性能、快適性、安全性が一段と向上している。先代モデルよりも、全長および全幅がそれぞれ4cmずつ長くなっており、それに応じて車内スペースも広くなっている。1999年末にBMW 3シリーズはドイツの新車登録で3位に浮上したが、これはこのクラスのモデルとしては初の快挙であった。
また、ブランド初の直噴ディーゼル・エンジン搭載車BMW 320dと、ダブルバランサーシャフトを初装備したBMW 318iがデビューしている。さらに6気筒ガソリン・エンジンに飛躍的前進をもたらした革新的技術として、ダブルVANOSの導入が挙げられる。インテーク側とエグゾースト側両方のカムシャフトを無段階に完全自動制御することにより、トルク特性が向上し、有害物質の排出を低減させることができた。パワー・ディーゼルBMW 330dでは、コモンレール・インジェクション・システムを初採用している。2001年にBMWは、スロットル・バルブを使用しない負荷制御システム「バルブトロニック」を発表した。これはインテーク・バルブのリフト量を可変制御する技術であり、出力および燃料消費率の向上、排出ガスの低減に効果を発揮する。その後まもなく、バルブトロニックの本格的な量産が開始された。
さらにBMWは、セダンおよびツーリング向けに新しい四輪駆動システムBMW xDriveを発表した。BMW xDriveは従来のようなロックなしで作動し、自動的にホイールを選択して作用する制動機能を備えている。前後ホイール間の動力分配が完全にフレキシブルに行なわれる点も、新しいものであった。第4世代に導入された画期的なモデルには、この他にBMW 3シリーズ クーペとカブリオレがある。当初からディーゼル・モデルとして提供されたクーペとカブリオレは、品質、駆けぬける歓び、スタイリング、理性が相互に結びついたクルマであった。
2005年: 第5世代
ジュネーブ国際モーターショーでワールド・プレミアを飾ったのが、第5世代の現行BMW 3シリーズである。パワフルなエンジン、ダイナミックかつ洗練された走行特性、ブランド特有のデザイン、革新的な装備により、このモデルは世界的に大きな反響をもって迎えられた。現行BMW 3シリーズでは、BMW EfficientDynamicsの成果を活かし、駆けぬける歓びと模範的な燃料消費率、極めて少ない排出ガス量がバランスよく実現されている。
ガソリン車にはすべて、高精度ダイレクト・インジェクション・システムHigh Precision Injection(ハイ・プレシジョン・インジェクション)が装備されており、6気筒モデルのBMW 330iとBMW 325i、4気筒モデルのBMW 320iとBMW 318iの場合は、燃料消費に有利な希薄燃焼方式エンジンである。BMW 335iでは、インジェクション・システムにツインパワー・ターボ・テクノロジーとフル可変バルブ制御システムのバルブトロニックが組み合わされている。重量の最適化を図るため、BMW ではクランクケースにアルミニウムを、またはさらに軽量なマグネシウム/アルミニウムの複合構造を採用している。
また2010年までに、すべてのエンジン・バリエーションがEU5排出ガス基準をクリアしている。ミドルクラスにおいて抜群の効率性を誇るのが、BMW 320d EfficientDynamicsエディションである。この第3世代コモンレール・ダイレクト・インジェクション・システム・ディーゼル・エンジンは、最高出力が120kW(163PS)、燃料消費は100kmあたりわずか4.1リッター(EUテスト・サイクル)、CO2排出量は1kmあたり109gである。現行のBMW 3シリーズではブレーキ・エネルギー回生システムが全モデルに装備されており、マニュアル・トランスミッション装備の4気筒エンジン搭載車には、さらにオート・スタート・ストップ機能が装備されている。
過去36年間にわたり、BMWはスポーティなミドルクラス・セグメントをリードし、継続的に地位を拡大してきた。BMW 3シリーズは、BMWのルーツでもあるスポーツ性能をさまざまなバリエーションおよび出力クラスにもたらし、多くのユーザーを納得させた。その点ではセグメントの他の車両の追随を許さない。さらにこの間、BMWは再三にわたり、エンジンやパワートレインの技術についてはもちろん、それ以外の面においても革新的なトレンドセッター、パイオニアとなるモデルを市場に送り出してきた。成功の歴史は続き、次の第6世代が待機しており、まもなく出番を迎える。
BMW 3シリーズが次のセールス・レコード、すなわち累計1,300万台を達成するのは、もはや時間の問題である。