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BMWグループ、BMW i3をニューヨーク、ロンドン、北京で同時発表
Mon Jul 29 14:30:00 CEST 2013 プレスリリース
BMWグループは29日、まったく新しいコンセプトの電気自動車BMW i3をニューヨーク、ロンドン、北京で同時発表した。
- BMW i3シリーズを世界で同時発表
- ライトホーファー会長が「BMW i3は大きな革新」と強調
- BMW i3はサステイナブル・モビリティーの新基準
- 全世界で既に9万件余りの試乗申し込み
BMWグループは29日、まったく新しいコンセプトの電気自動車BMW i3をニューヨーク、ロンドン、北京で同時発表した。BMWグループのノルベルト・ライトホーファー会長は同日ニューヨークで行われた発表会の席上、「イノベーションは変化を促します。i3はこれまでの自動車を超えるものであり、サステイナブルなモビリティに向けた革新的な一歩であります。大都市圏の顧客ニーズに対応するため電動パワートレーンを始め完全な専用設計になっています。」と語った。
BMWグループ初の完全に電動化された量産モデルであるBMW i3はすべてのBMWの車に共通する走りの楽しさを実現しているのが特徴である。サステイナビリティはBMW i3のバリューチェーン全体を通じて最優先されている。BMW グループの財務担当取締役であるフリードリッヒ・アイヒナー氏は北京での発表に当たり、「BMW i3は開発と生産に加えアフターセールを含むすべての段階でサステイナブル・モビリティーの新しい基準を確立しました。」と語った。
航続距離は十分な満足が得られる130キロから160キロ
同車の航続距離は130キロメートルから160キロメートル。MINI EおよびBMW ActiveEの試験車両による大規模な実証実験からの知見では130キロメートルから160キロメートルの航続距離で大多数のドライバーが満足することが示されている。一般的なドライバーが1日に走行する距離は世界の平均で64キロメートル以下。
BMW i3にはレンジ・エクステンダーがオプションで設定されている。二気筒ガソリンエンジンにより駆動されるこの装置はリチウムイオン・バッテリーの充電状況がある規定値以下に落ちると、直ちに充電を開始する。レンジ・エクステンダー用の34馬力(25kW)エンジンは電気モーター横に設置されている。レンジ・エクステンダーは日常走行モードなら最大航続距離を約300キロメートルまで延長する。
低ランニングコスト
BMW i3は2013年11月中にドイツなどの欧州市場で販売が開始される。米国、中国、日本などでの販売開始は2014年上半期を予定している。BMW i3の基準価格はドイツで3万4950ユーロに設定される。オプションのレンジ・エクステンダーを選択するとドイツでの価格が3万9450ユーロとなる。
BMW i3のランニングコストの低さは高い経済性を誇る320d(ドイツ仕様)との比較でも明確で、3年比較ではメンテナンスコストとランニングコストが40%ほどBMW i3が有利。この差は国により支給される補助金などによりさらに広がる可能性がある。
BMW i3とBMW iというブランドそのものに対する世界の関心は極めて高く、Facebook上で120万人余りのファンを持ち、9万人以上がすでにBMW i3の試乗を希望している。
BMW i3は軽量構造で新基準を達成
BMW i3はカーボンファイバー製パッセンジャー(乗員)セル、アルミニウム製シャシー(車台)など数多くの革新的技術を採用しており、軽量化の分野で新な基準を確立した。BMW i3の車両重量は1195キログラムと多くの既存のコンパクトカーより軽量だが、4人乗車に必要な十分に広いスペースが確保されている。
軽量なBMW i3は俊敏な走りと優れた動力性能を誇る。同車のパワートレーンは125kW/170hpの出力を生み、最大トルクは250Nmに達する。最大トルクは発進時に得られる。BMW i3はわずか3.7秒で停止状態から60 km/hに加速する。最高速度は効率上の理由から150 km/hに制限されている。
バリューチェーン全体のサステイナビリティ
サステイナビリティの実現はBMWグループにとり不可欠な方針です。例えば、ライプチヒ工場ではBMW i3の製造に必要な電力をすべて風力発電でまかなっており二酸化炭素(CO2)の排出のない電力供給を受けている。また、必要なエネルギー量も、既に高い効率を実現しているBMWの製造プロセスと比べて約50%減。水使用量に至っては70%減である。
一部の市場で採用されるマルチチャンネルのセールスモデルによる車両販売
BMW i の製品とサービスは一部の市場において、認定リテール・パートナー(BMW i代理店)、カスタマー・インタラクション・センター(CIC)、オンライン・セールスプラットフォームやモバイル・セールスフォースで構成されるマルチチャンネル・セールスモデルを通じて販売される。すべてのセールスチャンネルはシステムにより管理されており、顧客はそれぞれ個別の販売チャネルを選ぶことができる。顧客は全てのチャンネル(最大4)の間を自由に行き来することができる。
BMWはこの新しいオンライン・セールチャンネルを開始したことで変化する顧客の購買行動に対応する。顧客は製品に関する情報獲得のあり方や購入方法につき新しい可能性を望んでいる。BMW i PartnersはBMW iセールスネットワークのバックボーンであり顧客にとっての主要な接触先になる。
包括的なeMobilityサービスアプローチにより、BMW iはドライバーのニーズに対応することを目的に広範な製品とサービスを提供する。BMW グループのBMWセールス&マーケティング担当取締役であるイアン・ロバートソン氏はロンドンでのBMW i3発表の場で、「われわれはシームレスで手間のかからない包括的な一流のサービス・パッケージによりBMW i3のお客様が運転の楽しさを最大限享受できるようサポートしたいと考えております。」と説明した。
BMWグループについて
BMWグループは、BMW、MINI、ロールス・ロイスというプレミアム・ブランドを擁する、自動車およびモーターサイクルのトップ・メーカーの一つであり、世界13ヵ国に28の製造工場を有し、140ヵ国以上に販売網を構築しているグローバルな企業である。
2012年における自動車総販売台数は185万台、モーターサイクルは11万7千台となっている。2012年の売上高は768.5億ユーロ、税引前利益は78.2億ユーロを計上した。また、2012年末時点における従業員数は105,876名である。
BMWグループは常に長期的な視野と責任ある行動を企業の指針とすることで成功をおさめており、その結果、すべてのバリュー・チェーンにおける環境的および社会的持続性、責任のある製品作り、さらには資源保護に対する明確なコミットメントを企業戦略の不可分な要素として確立している。このような努力が実を結び、BMWグループはダウ・ジョーンズ・サステイナビリティ・インデックスの自動車部門において、8年連続でトップに選定されている。