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PressClub Japan · 記事.

新型BMW 4シリーズ クーペ

本プレスキットの内容は、ドイツ国内市場向け(2020年6月時点)の仕様を基準として記載されており、その他の市場においては仕様、標準装備品、オプション設定などが異なる場合もあります。本プレスキットでは、車体寸法、エンジン出力などはBMW AG発表のデータとなるため、日本仕様とは異なる場合があります。なお、仕様は随時変更される可能性がありますので予めご了承ください

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歴史
長い伝統に基づく 駆けぬける歓びの象徴

クーペを決定付ける要素は、とりわけ強烈なドライビング・エクスペリエンスへの欲求が表現されているかどうかにあります。BMWにおいて、特にスポーツ性を追求する車両コンセプトには長い伝統があります。プレミアム・ミディアム・セグメントに参入した新型BMW 4シリーズ クーペは、運動性能および個性的なスタイルをこのセグメントでかつてなかったレベルまで高めました。スポーティでエレガントなこの2ドア・モデルには、ダイナミックに流れるライン、俊敏なハンドリングを実現するために最適化されたボディ、モデル専用のシャシー・セットアップが組み合わされています。これにより新型BMW 4シリーズ クーペは、本格的な手法で、個性的な外観に卓越したパフォーマンス特性が組み合わされています。

BMWのクーペ:スポーツ性と排他性の象徴
スポーティでエレガントなクーペは、BMWモデルの歴史を特徴付ける要素の一つです。現在に至るまで、すべての車両セグメントで、駆けぬける歓びと美しさを特に強調してきました。この伝統は、BMWの自動車メーカーとしての創成期まで遡ることができます。
個性的なデザインと走行性能の高さは、BMWブランドのクーペ・バリエーションの最初の一台からほぼ90年間にわたり、ブランドの個性として生き続けています。ボディを短くしたクローズド・ボディの2シーター・モデルBMW 3/15 PS DA 4は、例外的な存在でした。にもかかわらず、このモデルは1931年、アイゼナハで210台が製造されました。

1938年に導入されたBMW 327クーペは、クローズド・ボディ、2枚のドア、エレガントに流れるルーフ・ラインによって、全体としてスポーティな車両コンセプトが魅力的でした。
この時代、クーペは世界中で特に厳しい鑑識眼を持つ顧客をターゲットにした車種として発展していきました。そのため、このBMW 327カブリオレのクローズド・ボディ仕様は、高価格車セグメントにとって極めてタイムリーな製品となりました。

一台のBMW製クーペがミッレ・ミリアで優勝
BMW 327クーペは、モダンで空力的に最適化されたデザインが印象的でした。ヘッドライト一体型の湾曲したフェンダーと部分的に覆われたリヤ・ホイールに加え、丸みを帯びた輪郭の垂直方向に分割されたラジエター・グリルも重要な特徴のひとつでした。1933年に登場したBMW 303以降、この空気取り入れ口はBMWキドニー・グリルとして知られるようになり、BMWブランドの新しい6気筒エンジン搭載モデルの特徴となりました。

出力55PSのベーシック・バリエーションに加えて、BMW 327/28クーペも発売されました。この「スポーツクーペ」は、ボンネットの下にBMW 328ロードスター譲りの出力80PSのエンジンを搭載し、最高速度は150km/hに達しました。レーシング・スポーツの世界においても、遅くとも1940年までには、このようなクローズド・ボディが主にその空力特性によって明確な優位性を持っていたことが明らかになりました。この年、北イタリアで開催された長距離レース「ミッレ・ミリア」において、フリッツ・フシュケ・フォン・ハウシュタインとワルター・ボイマーは、ツーリング・ボディ加工業者の手によるクーペ・ボディを纏ったBMW 328の1台に搭乗して勝利しました。

デザイナーが作り上げた特別なクルマ
戦後、BMWは、クローズド・ボディの2ドア・モデルの伝統を複数のセグメントで継承しました。1955年には新たにラグジュアリー・クラスのセダンをベースにして、初のクーペを製造。
車体製造業者であるバウアー社で製造したBMW 502クーペは、新開発の軽金属製V8エンジンを搭載していました。このクーペを成功に導いた要因がパワフルなエンジン性能ととりわけ美しいフォルムであったため、BMWの経営陣はその後数年間、複数の有名なデザイナーに将来のモデルのデザインを委託しました。そのデザイナーたちの作品は、1970年代までに、スポーティなBMWモデルというイメージを築きました。

ニューヨーク在住のデザイナー、アルブレヒト・グラーフ・ゲルツは、伝説のロードスターであるBMW 507のデザイナーとして特に有名です。ゲルツはこの同時期にBMW 503のボディも開発し、フランクフルト国際モーターショー(IAA)で4人乗りのクーペとカブリオレを発表しました。イタリア人デザイナーのヌッチオ・ベルトーネは、モダンで広々とした2ドア・クーペとして、1961年のIAAでBMW 3200 CSクーペを公開しました。先行モデルのBMW 503と同様に8気筒エンジンを搭載したこのエレガントなラグジュアリー・クーペは、なめらかなサーフェスのボディと細身のピラーで支えられた繊細なルーフ・ラインによるシンプルな美しさで話題を呼びました。このBMW 3200 CSクーペのCピラー下部の反転するカーブは、今日、BMW特有のスタイルを示す要素となっています。同様に、BMW 502 クーペ、BMW 503およびBMW 3200 CSクーペでそれぞれ固有の解釈によって採用されたラジエター部分の縦長のキドニー・グリルもBMWのトレードマークであり続けています。

イタリアン・デザイン・ラインは、以前からコンパクト・クラスのBMWモデル・プログラムに導入されていました。1955年、BMWはトリノを本拠とするISO(イソ)社が開発したマイクロ・カーを発表しました。BMWイセッタが、BMWブランドのクーペの歴史の中で重要な位置を占めているのは、同社の広告部門のおかげと言えます。この部署でこの2人乗りの珍しい車両コンセプトを「モトクーペ」と呼ぶアイデアが生まれたのです。
その何年か後に、本格的なコンパクト・クラスの時代が到来しました。トリノのデザイナー、ジョヴァンニ・ミケロッティは、1959年6月にクーペとして初披露されたBMW 700のデザインに大きく貢献しました。その3か月後には、セダン・バリエーションが登場しました。このBMW 700は1965年まで生産され、それまでで最も多く販売されたモデルとなり、同社の一時的な経済危機を克服するのにも大きく貢献しました。さらにBMW 700クーペも、国際的なモータースポーツでの目覚ましいキャリアをスタートさせました。

ノイエクラッセのDNAを持つ個人主義者
1960年代にBMWが経験した特筆すべき急成長は、新しいクラスを意味する「ノイエクラッセ」の人気とそれに続くBMW 02シリーズの成功に帰することができます。ミディアム・クラスの4ドア・モデルと2ドア・モデルのいずれもが、モダンなデザインと並外れてスポーティな走行特性によって熱狂的な支持を得ました。それでもモデル・ラインアップには、クーペの入り込む場所がありました。

ボディにわずかに手を加えてセダンをクーペに変身させていた他のメーカーと異なり、BMWはまったく新しいデザインを起こすという、はるかに高価な方法を採用しました。
1965年6月に発表されたBMW 2000 CとBMW 2000 CSは、技術的にはノイエクラッセのモデルをベースにしていましたが、成功を築いたモデルのDNAは、セダンのエクステリア・パネルの要素をまったく共有しないボディに組み合わされました。このモデルはフラットなルーフ・ライン、細身のピラー、大きく取られたガラス・エリアによって、軽快かつ繊細な印象を与えました。そのデザインは、8気筒エンジンを搭載したBMW 3200 CSクーペから借用したものでした。斬新なデザインの特徴としては、例によって縦長に配置されたBMWキドニー・グリルの左右に配された、プレキシ・ガラス製カバーで覆われたヘッドライトでした。

伝説的組合せ:クーペ、スポーツ、ライトウェイト
BMWのクーペの次なる進化は、1968年に直列6気筒エンジンを搭載して発売された新しいラグジュアリー・セグメントのセダンの導入に続いて行われました。4ドア・モデルと並行して開発された新世代クーペは、ホイールベースを拡張し、顕著に長くなったエンジン・フード、フロント・サイド・パネルの目を惹くエア・インテーク、そしてまったく新しくデザインされたフロント・エンドには大きく前方に突き出した縦長のBMWキドニー・グリルを備え、それぞれが独立した形状の片側2灯式ヘッドライトが与えられました。出力170PSの直列6気筒エンジンが、新型BMW 2800 CSに卓越した推進力をもたらしました。

モデル・シリーズの最上位は、BMW 3.0 CSLでした。モデル名末尾のアルファベットは、「Cがクーペ、Sがスポーツ、Lがライトウェイト(軽量)」を意味しています。軽量化を実現したことにより、この2ドア・モデルは公道のみならずサーキット上でもすぐに秀でたパフォーマンスを発揮し、人々を魅了することになりました。このモデルの国際的なレースへの参戦は、生産終了後、4年が経過するまで続きました。1979年、BMW 3.0 CSLはヨーロッパ・ツーリング・カー選手権での最後の勝利となる6度目の優勝を獲得しました。
新しいモデル構造、途切れることのない魅力
1970年代にBMWのモデル・プログラムは再構築されました。BMW 5シリーズ、BMW 3シリーズに続いて、1976年には大型クーペの後継モデルBMW 6シリーズが発表されました。この新しい2ドア・クーペは、豪華な装備品を備えたモダンなツアラーとして紹介されました。それにもかかわらず、BMW 6シリーズはBMWモータースポーツ社(BMW Motorsport GmbH)で注目されました。同社は1983年に、ミッドシップ・スポーツカーBMW M1に搭載されていた3.5リッター・ビッグ・シックス・エンジンを搭載したBMW M635CSiを発表しました。さらに、このBMW 6シリーズは、初めてヨーロッパ・ツーリング・カー選手権を制したレーシング・カーのベース車両になりました。

1989年に発表されたBMW 850iにも、躍動的で高級感あるクーペの伝統は受け継がれました。出力300PSの12気筒エンジンを搭載したこのウェッジ・シェイプのハイテク・クーペは、高性能と長距離快適性というユニークな組合せで好評を博しました。このBMW 8シリーズ クーペは、1993年に8気筒エンジン搭載車も発売され、その後10年間にわたって生産されました。
新世紀を迎え、BMW 6シリーズに初の後継モデルが導入されました。2003年に発売された第2世代の6シリーズは、直列6気筒エンジンおよびV8エンジンを搭載し、アクティブ・ステアリング、iDrive操作システム、ヘッドアップ・ディスプレイなど、数々の革新技術を切り札として搭載していました。

2011年、BMWはラグジュアリー・クーペの第3世代モデルを導入しました。これにより、スポーティかつモダンなラグジュアリーは、さらに上のレベルに達しました。また、クーペの車両コンセプトを解釈し直して、ボディ・バリエーションを追加しました。
そのBMW 6シリーズ グラン クーペは、スポーティでエレガントな4ドア・ツアラーというカテゴリーを誕生させました。

ミディアム・クラス・クーペの復活
1990年代の初めに、BMWは再びミディアム・クラスのクーペ・バリエーションを発表しました。かつてのノイエクラッセと同様に、今度はBMW 3シリーズを技術的なベースとして、再びまったくオリジナルのボディを開発しました。ウインドウ・フレームの無い長いドアとリヤに向けて緩やかに流れるルーフ・ライン、さらにモデル専用リヤ・シートの採用により、初代BMW 3シリーズ クーペに個性的なスタイルを与えました。

BMW 3シリーズ クーペのオリジナルなキャラクターはその後2つの世代のモデルに受け継がれ、多くのディテールがさらに強調されています。また、1998年に発表された第2世代のBMW 3シリーズ クーペと2006年に導入されたその後継モデルのいずれもが、駆動システムの分野の技術的な先駆けとなりました。BMW 330CdはBMWブランドのクーペで初めて、2003年にディーゼル・エンジンを搭載しました。また、2006年にはBMW 335iクーペにツイン・ターボ・チャージャー、ガソリン・ダイレクト・インジェクション、無段階可変バルブ・コントロール・システムを備えた初の直列6気筒エンジンを搭載してデビューしました。

これまで以上に個性的:BMW 4シリーズ クーペ
第4世代のモデルはこれまで以上にクーペの個性を高め、最終的にモデル名にも反映されました。これ以降、ミディアム・クラス・クーペに独自のシリーズ名が導入されました。
BMW 4シリーズ クーペはBMW 3シリーズとの関連性を示していましたが、プロポーションやプレス・ラインなどの個性的なスタイルだけでなく、エア・ブリーザーなどのモデル専用のデザイン的特徴によって、セダンとは明確に一線を画しています。

この間に、BMWブランドのすべてのクーペ・モデルはそれぞれに独自のモデル・シリーズを形成しました。このようにして、個性的なキャラクターをさらに強調しています。これは、コンパクト・セグメントで唯一、由緒ある後輪駆動方式を採用しているBMW 2シリーズ クーペにも、また長距離耐久レース用のBMW M8 GTEと並行して現代的なラグジュアリー・スポーツ・カーとして開発された新型 BMW 8シリーズ クーペにも当てはまります。

BMWは新型BMW 4シリーズ クーペで、スポーティな駆けぬける歓びのためにデザインされた2ドア・クーペの排他的なキャラクターを、見間違えることのない独自のデザインとモデル専用の車両コンセプトで表現するという戦略を継続しています。
個性的な美しさ、ボディ構造、駆動システム、サスペンション・システムの最適化を目的として開発された新型BMW 4シリーズ クーペは、プレミアム・ミディアム・セグメントにおける駆けぬける歓びの基準をこれまで以上に高めます。

 
車両コンセプト
シャープなフォルムと個性的なキャラクター

新型BMW 4シリーズ クーペは、プレミアム・ミディアム・クラスにおける真の駆けぬける歓びを再定義するために開発されました。この2ドア・クーペは、技術的には新型BMW 3シリーズ セダンをベースにしています。このモデルが独立した存在であることはモデル名にも現れていますが、この新世代モデルはデザインも車両コンセプトもこれまで以上に強調されています。プロポーションや空力特性に加えてボディ剛性やシャシー接続部も同様に最適化され、並外れてスポーティなハンドリング特性を保証しています。

これには、セダンとの明確な差別化を図り、先代BMW 4シリーズ クーペと比較して明らかにシャープさの増したプロファイルに加え、とりわけモデル専用のセットアップが施されたサスペンション・システムが寄与しています。この最新世代のモデルでは、新型BMW 3シリーズですでに達成している運動性能の進歩を受け継ぎながら、胸躍るパフォーマンスの体験を実現しています。

新型BMW 4シリーズ クーペは、BMWのディンゴルフィン工場で製造されます。BMWグループで最大のこのドイツの生産拠点は、BMW 8シリーズ クーペをはじめBMW 8シリーズの追加モデルの発祥の地でもあります。さらにディンゴルフィンでは、BMW 5シリーズ、BMW 6シリーズ グランツーリスモの他、ラグジュアリー・セダンBMW 7シリーズなども製造されています。新型BMW 4シリーズ クーペの世界市場の導入時期は、2020年10月以降を予定しています。

モデル専用デザイン、低い重心、最適化された空力特性
新型BMW 4シリーズ クーペの個性的なデザインは、どの角度から見てもひと目ではっきりと識別できます。独自のプロポーションとモデル専用のフロント・デザインが、この2ドア・クーペのスポーティなキャラクターを忠実に表現しています。

競合する他のモデルと比べて特にホイールベースを長く、またセダンよりもリヤ・アクスルのトレッドを23ミリメートル広くしており、これらが卓越した走行快適性と高いコーナリング性能を絶妙にバランスさせるための理想適な前提条件となっています。また最適化された空力特性、セダンより57ミリメートル低い車高、21ミリメートル低くなった重心位置が、スポーティな特性に貢献しています。さらに、ボディ構造を強化するモデル専用ストラット・パッケージが、俊敏かつ正確な走行特性をさらに向上させるもう1つの要因となっています。

インテリジェント・ライトウェイト構造、最適化された重量、剛性そしてパッシブ・セーフティ
新型BMW 4シリーズ クーペの俊敏性と効率性は、ボディやシャシー・コンポーネントの重量を最適化した構造によるものです。インテリジェントな材料を組み合わせて車両重量を最適化し、同様に負荷経路(応力が伝わる経路)を最適化したことによる相乗効果で、剛性と衝突安全性に関するボディ特性を向上させています。熱延鋼板やアルミ合金で構成される乗員保護空間は、多層鋼を追加することでさらに強化されています。

フロント・エンドには、アルミ押出成形による縦方向エンジン・キャリアとアルミ・ダイキャスト製スプリング・サポートを採用しています。
先代モデルと比べて新型BMW 4シリーズ クーペのさらに進歩した点として、エンジン・フード、フロント・サイド・パネル、さらにドアもアルミ製となっています。
テールゲート・トリムには天然繊維を使用しており、軽量化と資源保護の両方に貢献しています。

パッシブ・セーフティ分野における包括的な総合コンセプトにより、様々な種類の衝突事故に際して可能な限りの乗員保護を保証しており、また世界中の自動車市場で考慮される衝突試験プロセスの要件にも配慮しています。極めて堅牢なパッセンジャー・セル、高強度負荷分散構造に加えてインテグレーテッド・セーフティ・エレクトロニクスを採用しており、これが衝突の種類や衝撃の強さに応じてレストレイント・システムを適切な順序、最適なタイミングで作動させ、必要な効果を発揮させます。
歩行者保護性能を最適化するため、新型BMW 4シリーズ クーペにはアクティブ・エンジン・フードを標準装備しています。
これは、歩行者と衝突した際に着火式アクチュエーターが作動してエンジン・フードを持ち上げ、エンジン・フードとその下にある硬いコンポーネントとの間に、変形するための空間を確保します。

 
デザイン
エレガンスとダイナミクス、 エクスクルーシブな組合せ

BMWのミディアム・クラス・クーペのデザインは、5世代を経る中で際立つスタイルを発展させてきました。新型BMW 4シリーズ クーペの外観には、スポーティな2ドア・クーペの個性的なキャラクターが極めて明確に表現されています。
BMWブランドの新しいデザイン言語では、数少ない精密に描かれたラインと濁りのない大きなサーフェスで構成されたボディ・デザインを採用しており、どの角度から見ても純粋な駆けぬける歓びが伝わってきます。

新型BMW 4シリーズ クーペの車両コンセプトは、これまで以上に徹底的に魅力的で躍動感あふれる走りを伝えるためにデザインされ、その方向性が忠実に反映されています。
先代モデルと比較しても、新型BMW 4シリーズ クーペはスポーティさをより精密に定義しています。同時にこのデザインは、とりわけ新型BMW 3シリーズ セダンとの明確な差別化が表現されています。さらに、この2ドア・クーペのプロポーションとプレス・ラインは、BMWブランドに特徴的なスポーティ・エレガンスを象徴しています。この個性的な外観によって、新型BMW 4シリーズ クーペはその競合環境にあって尚、他車にない最大級の排他性と存在感を示しています。

新型BMW 4シリーズ クーペのダイナミックで伸びやかなプロポーションはエクステリアの寸法が変更されたことによるもので、先代モデルに比べて全長が128ミリメートル延びて4,768ミリメートルになり、全幅は27ミリメートル広がって1,852ミリメートルに、またホイールベースも41ミリメートル伸びて2,851ミリメートルになりました。車高はわずかながら6ミリメートル増えて1,383ミリメートルになりました。トレッドはフロントが28ミリメートル、リヤが18ミリメー トル拡大され、新型BMW 4シリーズ クーペの力強い外観に寄与しています。ショート・オーバーハング、細いピラー、ウインドウ・フレームの無い長いドア、流れるようなルーフ・ラインが、横から見たときのエレガントな外観を強調しています。

表情豊かで個性的、伝統を踏まえたフロント・エンド
新型BMW 4シリーズ クーペは極めて表情豊かなフロント・ビューによって、その独立したキャラクターが表現されています。大型で直立配置されたBMWキドニー・グリルは、その背後に大量の冷却用エアが必要なパワフルなエンジンが存在していることを示唆しています。この部分は前傾しており、縦長のグリルはフロント・エプロンの下端に届きそうなほどです。開口部にはメッシュ・グリルが標準装備されています。このBMWキドニー・グリルは、特徴的な要素としてフロント・エンドの中央に堂々と配されています。中央に直立するように配置されたこのグリルは、BMW 328やBMW 3.0 CSiなど、往年のBMWの伝説的なモデルのデザイン的特徴を採り込み、現代的な方法で再解釈したものです。
このBMWキドニー・グリルは、立体的な構造のサーフェスで囲まれています。ヘッドライトの輪郭も、エンジン・フードに配された矢印状のラインも、BMWキドニー・グリルに向かっています。フロント・エプロンの外縁部には、やはり縦長にデザインされたエア・カーテン用吸気口があり、これがこのクルマの幅の広さを強調しています。

LEDヘッドライトを標準装備、BMWレーザー・ライトはオプション
新型BMW 4シリーズ クーペのヘッドライトも、力強く張り出したホイールハウスにかけて大きく切れ込んでいます。キドニー・グリルに向かって徐々に細くなるフラットな輪郭のヘッドライトと、2つの光源が並んで配された4灯式ヘッドライトが、BMW特有の路面に集中する顔つきを表現しています。フルLEDヘッドライトが標準装備されています。
このヘッドライトの光源には、細部にわたり最新技術が採用されています。ヘッドライト下部にそれぞれ2本ずつ配されたU字型ライト・ガイド(導光板)は、デイ・ランニング・ライト機能を果たします。ヘッドライト・ユニット外縁部の3枚の高品質ガラス・ブレードが、ターン・インディケーターとして機能します。

新型BMW 4シリーズ クーペのオプション装備品のBMWレーザー・ライトは、BMWセレクティブ・ビーム(幻惑防止ハイビーム・アシスタント)付きアダプティブLEDヘッドライトです。このヘッドライトは、外側と内側の両方の光源をロービームとハイビームに使用します。また装備範囲には、市街地走行および自動車専用道路の走行用に最適な可変式の道路照明であるコーナリング・ライトおよびアダプティブ・ターニング・ライトが含まれています。
BMWレーザー・ライトは、車速60km/h以上でハイビームの照射距離を最大550メートルまで拡張し、さらに道路に沿って動的に照射範囲を変化させます。六角形のライト・ガイドがデイ・ランニング・ライト機能を提供します。
またデイ・ランニング・ライトのボディ外側の光源が、初めてターン・インディケーターとして機能するようになりました。

BMWレーザー・ライトを識別する特徴として、ヘッドライト・ユニット上部のブルーのインサートがあります。LEDライトの2つのバリエーション共に、BMW Individualシャドー・ラインでは上部にダーク・カラーのインサートが用意されます。

その他のオプションとして、フロント・エプロンにフラットかつ水平に配置されるLEDフォグライトが用意されています。

エレガントでダイナミックなサイド・ビュー、力強いリヤ・エンド
新型BMW 4シリーズ クーペのサイド・ビューは、クリアで張り詰めたサーフェス、マット・ブラックのサラウンドを標準装備した一枚のフラットなウインドウ・グラフィック、伸びやかでリヤに向けて緩やかに下降するルーフ・ラインが特徴です。数少ないラインで正確に定義された輪郭は、アスリートの彫刻のようなフォルムとなっています。フロント・ホイール・アーチ上部の平面部分の小ささがこのクルマの俊敏性を表し、一方リヤ周りでは、リヤ・ホイール上部で大きく内側に絞り込まれたグリーン・ハウスと筋肉のような形状のショルダー・エリアが、この2ドア・クーペのトレッドの広さと逞しいボディを強調しています。ボディのダイナミックな印象は、エレガントに伸びるサイド・ウインドウ・グラフィックと大きく絞り込まれたホフマイスター・キンクの折り返し部分で締めくくられます。

リヤ・エンドでもゆったりとして濁りの無いフラットなサーフェス、力強いショルダー部分が、新型BMW 4シリーズ クーペの幅の広さと低重心を強調しています。フラットで、大きくサイド・セクションまで伸び、スタイリッシュなダーク・カラーのレンズで覆われたフルLEDのリヤ・コンビネーション・ランプがこの効果をサポートしています。均質な光を放つ筋状のテールライトは、BMW特有のL字型デザインです。リヤ・エプロンの外縁部に垂直配置された開口部は、フロントのエア・カーテンのデザインが反映されています。モデル・バリエーションにより丸形または台形のテールパイプが、リヤ・エプロン下の両端部に配されています。

新型BMW 4シリーズ クーペの最上位モデルとして専用アクセントを纏い、特徴的なデザインのM Sportsモデル
新型BMW 4シリーズ クーペには、標準仕様に代わるモデル・バリエーションのM Sportが用意されています。フロント・エプロン両端部の特大エア・インテーク、ダーク・シャドウ・カラーのインサートとハイグロス・ブラックのディフューザー・エレメントを備え、印象的な造形のリヤ・エプロンが、この2ドア・クーペのスポーティなキャラクターをさらに強調しています。さらにM Sportのデザイン的特徴として、エア・インテーク・トリム、サイド・ウインドウ・サラウンド、ドア・ミラー脚部はハイグロス・ブラック仕上げになっています。
オプションの拡張装備付きBMW Individualハイグロス・シャドー・ラインを組み合わせると、BMWキドニー・グリルのフレームとテール・パイプ・フィニッシャーも高級感あるダーク・カラーになります。

冷却用エアの供給と空力特性を最適化するため、BMW M440i xDriveクーペおよびBMW M440d xDriveクーペのM Sportでは、キドニー・グリル・フレーム、エア・インテーク・トリム、ドアミラー・カバー、台形テール・パイプ・カバーといったボディ装備品がセリウム・グレーになり、さらにアクセントとしてリヤ・エプロンのインサートがハイグロス・ブラックになります。また、BMW Mモデル用として、フロント・サイド・エア・インテーク・トリム、ドアミラー・カバー、リヤ・エプロンのディフューザー・エレメント、特別形状のリヤ・スポイラーに極めて軽量なハイテク素材を使用したMカーボン・エクステリア・パッケージが用意されています。

新しいエクステリア・カラーとBMW Individual塗装
新型BMW 4シリーズ クーペの市場導入時点のボディ・カラーには、ノンメタリック仕様がブラックとアルピン・ホワイトの2種類、またメタリック仕様にはサファイア・ブラック・メタリック、ミネラル・ホワイト・メタリック、ブルーストーン・メタリック、サンセット・オレンジ・メタリック、ポルティマン・ブルー・メタリックが用意され、新しいカラー・バリエーションとしてアークティック・レース・ブルー・メタリックも選択できます。さらに、BMW Individual塗装のドラヴィット・グレー・メタリックとタンザナイト・ブルー・メタリックも用意されています。

ドライバー・オリエンテッドなコックピット・デザインと現代的で上質な雰囲気の4シーター・インテリア
くっきりとデザインされたサーフェス、上質な素材、そしてドライバー・オリエンテッドなコックピット・デザインが新型BMW 4シリーズ クーペのプレミアムな雰囲気を印象付けており、またそのパフォーマンスに集中するためのインテリア・デザインが追求されています。運転席と助手席には、スポーツ・シートが標準装備されています。エレガントなデザインのダッシュボードには水平方向のラインが配されており、そのままドア部分にまで伸びるアウトラインと上質なマット・クローム・ストリップによって、幅の広さがさらに強調されています。ダッシュボードとドア・トリム・パネル、高い位置にあるセンター・コンソールをデザイン的にコーディネートしたことで、包み込まれるような感覚を演出しています。BMW M440i xDriveクーペおよびBMW M440d xDriveクーペにM Sportを組み合わせると、センター・コンソールの側面にスポーティなドライビングをサポートするニーパッドが装備されます。

新型BMW 4シリーズ クーペのメーター・パネルとコントロール・ディスプレイは、大きな複合型ディスプレイを構成しています。その他の操作ユニットも、分野ごとに機能を集め、明解に構造化されています。エア・コンディショナーのディスプレイと操作ボタンは、中央のエア吹出し口と共にダッシュボード中央部分の高品質なデザイン・ユニットにまとめて配置されています。ステアリング・ホイールの脇にあるスイッチ・パネルでは、照明機能を操作します。エンジン・スタート/ストップ・ボタンは、新デザインのギヤ・セレクター・スイッチ、iDriveコントローラーの他、ドライビング・パフォーマンス・コントロール・スイッチや電動パーキング・ブレーキ・ボタンと共にセンター・コンソールの高品質仕上げの操作パネルに配置されています。

後席には、モデル専用の特徴あるシングル・シート・デザインの座席が2人分装備されています。一体型ヘッドレストとリヤ・シェルフ上のドーム形状部分は後席のスポーティな雰囲気を強調しており、ここにはオプションのスピーカーやその横にチャイルド・シート接続部を組み込むことができます。

上質なインテリア・トリム、排他的な雰囲気を放つM SportおよびBMW Mモデル
新型BMW 4シリーズ クーペのモダンでプレミアムな雰囲気には、上質なインテリア・トリムも寄与しています。ハイグロス・ブラックのインテリア・トリム、パール・グロス・クロームのアクセント・トリムが標準装備されています。オプション装備品プログラムでは、さらに5種類のデザインが選べます。その中には、オープン・ポア仕上げのファイン・ウッド・インテリア・トリムとアルミニウム・メッシュ・エフェクトが用意されています。BMW Individualのインテリア・トリムでは、さらに3つのバリエーションが用意されています。

M Sportを組み合わせると、極めてエクスクルーシブな雰囲気を演出できます。M専用仕様のスポーツ・シート、MのロゴがあしらわれたMレザー・ステアリング・ホイールとエントランス・ストリップ、アンソラジットのBMW Individualルーフ・ライナー、アルミニウム・テトラゴン仕様のインテリア・トリム(パール・グロス・クロームのアクセント・ストリップ付き)が、スポーティなドライビング・エクスペリエンスをサポートします。また、BMW M440i xDriveクーペおよびBMW M440d xDriveクーペの場合、メーター・パネル内のデジタル・ディスプレイにあしらわれたモデル・エンブレムが特別なステイタスを示しています。
 
エンジン、トランスミッション、BMW xDrive
胸のすく出力特性、卓越したパフォーマンス

研ぎ澄まされた気性と最適化された効率性が、新型BMW 4シリーズ クーペのために開発された駆動技術を特徴付けています。この分野でも先代モデルから大きく進歩しています。すべてのガソリン・エンジンとディーゼル・エンジンは現行のエフィシエント・ダイナミクス・ドライブ・ファミリーを起源としており、最新のBMWツインパワー・ターボ・テクノロジーを備えています。さらに48V(ボルト)のスターター・ジェネレーター付きマイルド・ハイブリッド・テクノロジーを採用しており、胸のすく出力特性と、燃費および排出ガスの削減を達成しました。
また排出ガス後処理の開発がさらに進み、すべてのエンジン・バリエーションでEuro 6d排出ガス規制をクリアしました。

今回初めて、BMW M440i xDriveクーペがモデル・プログラムを率いることになりました。とりわけパワフルな直列6気筒ガソリン・エンジンが、卓越したパフォーマンスを発揮します。また、新型BMW 4シリーズ クーペの市場導入時点では、4気筒ガソリン・エンジンが2種類、4気筒ディーゼル・エンジンが1種類用意されます。さらに2021年3月以降、直列6気筒ディーゼル・エンジンを2種類投入し、より充実したラインアップとなる予定です。

すべてのエンジンに、8速ステップトロニック・トランスミッションが標準装備されます。効率性のみならずギヤシフト特性も改善され、初めてオプションで提供される「スプリント機能」により、一段とスポーティな駆けぬける歓びを体験する新たな可能性を開きます。
伝統的な後輪駆動方式に代わり、4気筒ディーゼル・エンジン搭載車にもBMW xDriveシステムが搭載されます。新型BMW 4シリーズ クーペの6気筒エンジン搭載車は、すべてインテリジェント四輪駆動システムが標準装備されます。

マイルド・ハイブリッド・テクノロジーによる胸のすく加速性能と効率性向上
すべてのディーゼル・エンジンと、直列6気筒ガソリン・エンジンを搭載する最上位モデルBMW M440i xDriveクーペには、特に胸のすく出力特性と効率性向上を実現するマイルド・ハイブリッド・テクノロジーを搭載しています。48ボルトのスターター・ジェネレーターと追加バッテリーの採用により、ブレーキ・エネルギー回生システムと、それによって発電した電力の利用可能性を大幅に拡大することができます。

さらに、ブレーキを操作した際にもエンジン・ドラッグ・トルクによって発生する減速効果が得られます。

ブレーキ・エネルギー回生で発電して電圧48ボルトのバッテリーに蓄えられたエネルギーは、電圧12ボルトのオンボード・ネットワークに電力を供給するだけでなく、駆動力を補助するためにも利用します。その際は、この電気エネルギーを48ボルトのスターター・ジェネレーターに戻します。これにより、このジェネレーターは電気モーターの役割を担い、エンジンができるだけ頻繁に最適な作動効率を得られる負荷域で作動できるようにエンジンを補佐します。このジェネレーターは、さらに加速時にも電気的なブースト(出力増)を実行します。ここで即時利用可能な8kW/11PSの追加出力によって、エンジンはよりダイナミックな出力特性を発揮し、発進時や追い越し時の加速性能が向上します。

48ボルトのバッテリーによって追加された充電容量と、より集中的なブレーキ・エネルギー回生により、エンジン負荷段階でジェネレーターを駆動して発電する頻度が少なくなります。これによりエンジンの負荷は大幅に軽減され、効率性が向上します。それにもかかわらず、定速で走行している際にジェネレーターから48ボルトのバッテリーに充電することもできます。ただしこの負荷ポイント上昇による発電は、バッテリーの充電レベルが低くなっている場合にのみ実行すべきものであり、エンジンの効率性を損なわない段階で行うことが望ましいと言えます。

さらに、この高出力のスターター・ジェネレーターは、コースティング機能やオート・スタート・ストップ機能を使用しているときなどの素早く振動の少ないエンジン始動や停止を実現します。例えば、車両が交差点や渋滞の最後尾に接近しながらブレーキをかけた際、車速が15km/hを下回るとエンジンは停止します。コースティング機能を使用中も同様に、ドライブトレインの接続を解除する代わりにエンジンを停止することができます。
この機能は、車速が25~160km/hで走行中に使用できます。新型BMW 4シリーズ クーペでは、ECO Pro(エコ・プロ)モードだけでなくさらにCOMFORT(コンフォート)モードでも利用できるようになりました。ステップトロニック・トランスミッションの8速を選択して走行中、ドライバーがステアリング・ホイール右側の(+)シフト・アップ・パドルを操作すると、コースティング・モードをオンにすることができます。 

卓越したパフォーマンス:BMW M440i xDriveクーペの新しい直列6気筒ガソリン・エンジン
新型BMW 4シリーズ クーペで搭載可能な3種類のガソリン・エンジンには、最新世代のBMWツインパワー・ターボ・テクノロジーが装備されています。このテクノロジーには、ツイン・スクロール・ターボ・チャージャー、燃料噴射の最高圧力が200barから350barに高まった高精度ダイレクト・インジェクション・システムの他、バルブトロニック無段階可変バルブ・コントロール・システムやダブルVANOS可変カムシャフト・コントロール・システム、さらに効率を最適化した冷却システムとオイル供給システムが含まれています。また、ガソリン・パティキュレート・フィルターの導入で排出ガス後処理システムも最適化されています。
胸のすく吹け上がり、滑らかな作動、優れた作動特性、感情に訴えかけるサウンド。新型BMW M440i xDriveクーペに搭載された直列6気筒エンジンは、スポーティな駆けぬける歓びに関連するすべての基準を極めて高いレベルで満たします。さらに、この最上位モデルの卓越したパフォーマンスは、俊敏性や正確性、運動性能のためにBMW M GmbHがモータースポーツで集積したノウハウを結集させた包括的パッケージによってもたらされています。そのために、エンジン、8速ステップトロニック・スポーツ・トランスミッション、インテリジェント四輪駆動システム、Mスポーツ・ディファレンシャルを含むモデル専用サスペンション・テクノロジーが互いに完璧に連携します。

新しい直列6気筒エンジンは、重量を最適化したピストンとコンロッド、インダイレクト・インタークーラー付きツイン・スクロール・ターボ・チャージャー、シリンダー・ヘッドに一体化されたエグゾースト・マニホールドを採用して、水冷による熱管理の改善を図っています。排気量3.0リッターのこのエンジンは、最高出力275kW/374PSを発生します。これは、先代BMW 4シリーズ クーペで最も出力の高いモデル・バリエーションよりも、最高出力で35kW/48PS高くなっています。最大トルクは500Nm/1,900~5,000rpmです。

その結果生み出される駆動力により、このモデルは0-100km/h加速タイム4.5秒を実現しています。スパート・マニューバー(急加速)時には、標準装備されるMスポーツ・エキゾースト・システムから特徴的なサウンドを轟かせます。フラップ制御により、特にドライビング・パフォーマンス・コントロールのSPORT(スポーツ)モードとSPORT+(スポーツ・プラス)モードで、直列6気筒エンジンの出力特性の真価が発揮されます。新型BMW M440i xDriveクーペの平均燃費は7.1~6.8リッター/100kmで、CO2排出量は163~155g/kmです。

BMW 430iクーペとBMW 420iクーペに搭載された力強く効率の良いガソリン・エンジン
広範にわたりさらなる開発が行われた4気筒ガソリン・エンジンは、BMW 430iクーペおよびBMW 420iクーペに極めてスポーティなパフォーマンスと効率性向上をもたらしました。いずれも排気量2.0リッターの2つのエンジンのうち出力の大きいエンジンは、先代モデルよりも出力が5kW/6PSアップして最高出力190kW/258PSを発生、1,550~4,400rpmのエンジン回転域で最大トルク400Nmを生み出します。これにより、新型BMW 430iクーペの0-100km/h加速性能値は5.8秒を記録します。エンジン効率を最適化したことで複合モード燃費は6.1~5.7リッター/100km、CO2排出量は141~131g/kmを実現しました。

新型BMW 420iクーペに搭載される4気筒エンジンは、BMWならではの滑らかな作動と模範的な効率性を特徴としています。135kW/184PSの最高出力と、1,350~4,000rpmの回転域で300Nmの最大トルクを発生し、0-100km/h加速性能値は7.5秒です。新型BMW 420iクーペの平均燃費は5.8~5.3リッター/100kmで、CO2排出量は132~122g/kmです。

新規事項:すべてのディーゼル・エンジンに2ステージ・ターボ過給システムを採用
新型BMW 4シリーズ クーペに搭載されたディーゼル・エンジンのすべてに、BMWツインパワー・ターボ・テクノロジーの構成要素として2ステージ・ターボ過給システムを採用しました。2つのターボ・チャージャーのうち小さい方が早期に反応することで、とりわけ素早い吹け上がりを実現します。窒素酸化物の排出を削減するため、ディーゼル・エンジンの排出ガス後処理技術にAdBlue(アドブルー)噴射式SCR触媒コンバーターを備えたBMW BluePerformance(ブルーパフォーマンス)技術を採用しています。

BMW 420dクーペおよびBMW 420d xDriveクーペの排気量2.0リッターの4気筒ディーゼル・エンジンの燃料供給システムには、さらに開発が進んだコモンレール式ダイレクト・インジェクションを採用しています。ソレノイド・バルブ式インジェクターの燃料噴射の最高圧力が今回2,500barまで高められ、より細かい霧化とクリーンな燃焼を実現します。このエンジンの最高出力は140kW/190PSで、1,750~2,500rpmの回転域で最大トルク400Nmを利用できます。素早い吹け上がりにより、0-100km/h加速性能値は7.1秒(BMW 420dクーペ)、または7.4秒(BMW 420d xDriveクーペ)を記録します。このエンジンも同じく効率が向上しており、新型BMW 420dクーペの複合モード燃費は4.2~3.9リッター/100km、CO2排出量は112~103g/km、新型BMW 420d xDriveクーペの複合モード燃費は4.6~4.3リッター/100km、CO2排出量は121~112g/kmとなります。

新型BMW 430d xDriveクーペ(2021年3月以降に導入予定)の排気量3.0リッターの直列6気筒ディーゼル・エンジンにも、特に素早いレスポンスのために、初めてマルチ・ステージ過給システムを採用しました。このシステムには、最高噴射圧2,700barのピエゾ・インジェクター付きコモンレール式ダイレクト・インジェクションが組み合わされます。ターボ過給システムの高圧ステージ用の可変タービン・ジオメトリーにより、胸のすく吹け上がりと一貫した出力特性を実現しています。1,500~2,500rpmのエンジン回転域で維持される最大トルクは、先代モデルより90Nmアップして650Nmになりました。この新型エンジンの最高出力は、従来のエンジンと比べて20kW/28PS増加して210kW/286PSになりました。これにより、新型BMW 430d xDriveクーペの0-100km/h加速性能値は5.2秒を記録しています。

新型BMW M440d xDriveクーペ(2021年3月以降に販売予定)の導入に伴い、そのパフォーマンスも明らかにアップしています。同じく排気量3.0リッターの直列6気筒ディーゼル・エンジンは、先代モデルの最もパワフルなディーゼル・モデルと比べて出力が20kW/27PSアップしており、最高出力250kW/340PSを発生します。
この新型ディーゼル・エンジンの最大トルクは70Nmアップして700Nmになりました。ターボ過給システムが極めて素早く反応し、継続的な出力特性を確保するため、この新型エンジンの高圧ステージと低圧ステージの両方に可変タービン・ジオメトリーを採用しています。新型BMW M440d xDriveクーペの0-100km/h加速性能値は4.7秒です。

全モデル標準装備:シフト特性と効率性を改善した8速ステップトロニック・トランスミッション
今回初めて、BMW 4シリーズ クーペのすべてのモデル・バリエーションに8速ステップトロニック・トランスミッションが標準装備されました。この最新型のオートマチック・トランスミッションは、それぞれのエンジンが発生した駆動トルクを処理するためのシフト特性と効率性が改善されました。コンバーター・クラッチのスリップ率をさらに小さくし、さらに開発が進められた油圧制御システムがより素早い変速を可能にし、新しいトーショナル・ダンパーの採用で、走行快適性とシフト快適性が最適化されています。さらにギヤ比の幅も拡張されました。このようにして、特に高いギヤで走行しているときのエンジン回転数を下げることで大幅に効率性を改善できます。

スポーティ性と効率性の面で理想的なシフト戦略を実現するため、トランスミッション・コントロールはナビゲーション・システムやドライバー・アシスタント・システムから提供されるルート・プロファイルや交通状況のデータを考慮します。これにより、例えば交差点や前走車に接近する際には、早目のシフト・ダウンを行います。

BMW Mモデルに標準装備され、新型BMW 4シリーズ クーペの他のすべてのモデル・バリエーションにはオプション装備可能な8速ステップトロニック・スポーツ・トランスミッションは、より優れたシフト特性とさらに素早い変速を行います。ステアリング・ホイールのパドル・スイッチを使えば、極めて迅速に手動変速が可能です。新型BMW 4シリーズ クーペの8速ステップトロニック・スポーツ・トランスミッションは、静止状態からの発進加速時のトラクションを最適化するローンチ・コントロール機能に加え、初めて革新的なスプリント機能が提供されます。これにより、追い越しや追い抜きの際に最大の運動性能を発揮します。ドライバーが左側のシフト・パドルを1秒以上手前に引くと、直ちにアクセル・ペダル特性、エンジン・サウンド特性、シフト特性に関するドライビング・パフォーマンス・コントロールのSportモードが作動します。最大限の加速性能を実現するため、トランスミッションはこれと同時にその時点で利用可能な最も低いギヤにダイレクトにシフトします。メーター・パネルにはスポーツ・モードを示す「SPORT」が表示され、加えて「SPRINT」と表示されます。スプリント機能は、BMW M440i xDriveクーペおよびBMW M440d xDriveクーペに標準装備され、また他のすべてのモデル・バリエーションにもM Sportパッケージ・プロとのセットで装備できます。

BMW xDrive:正確な動力伝達で俊敏性を向上
インテリジェント四輪駆動システムBMW xDriveは、よりダイナミックな走行特性の実現にも寄与しています。トランスファー・ケース内の多板クラッチにより、常に必要に応じた駆動力の伝達を実現するため、駆動システムとシャシー・システムの電子制御システムをネットワークで接続しています。フロント・ホイールとリヤ・ホイール間の駆動トルクの素早く正確、かつ無段階の可変配分は、この最新型では特に効率的に実行されます。四輪駆動で走行する必要のない状況では、すべての駆動力をリヤ・ホイールに伝達します。また、ダイナミックに走行する場面でも、システムはリヤ・ホイールを重視した駆動力配分を行います。これにより、BMWならではのドライビング・エクスペリエンスを実現します。
例えば、ダイナミックにコーナリングする際には、目的に合わせて追加の駆動力をリヤ・ホイールへ振り分けることで正確なステアリングをサポートします。
 
シャシー・テクノロジー
魅力あるパフォーマンスのための最高の精度

スポーティな駆けぬける歓びは、新型BMW 4シリーズ クーペの得意分野です。個性的なデザインのボディに新型BMW 3シリーズ セダンのシャシーおよびドライブトレイン・テクノロジーを組み合わせ、徹底的に魅力的なパフォーマンスを追求したその車両コンセプトは、プレミアム・ミディアム・セグメントにおける究極のスポーツ・セダンの地位をさらに強固なものにしています。新型BMW 4シリーズ クーペは、運動性能の分野でさらに進歩を遂げました。本モデル独自のプロポーション、最適化された空力特性、ボディ剛性の向上、とりわけ低い重心位置、さらに目的を絞ったジオメトリーの変更、サスペンションの接続部やセットアップの改善により、新型BMW 4シリーズ クーペは先代のセダンとは一線を画した、パワフルでスポーティなキャラクターを実現しました。

先代モデルやセダンと比較して明らかにシャープさの増した新型BMW 4シリーズ クーペのプロファイルは、2ドア・クーペという基本コンセプトに対する理想的な前提条件を備えています。ほぼ完全に覆われたアンダーボディ、最適化されたエア・フラップ・コントロール、その他数多くの対策により空気抵抗を削減し、Cd値を最大0.25(BMW 420dクーペの場合)に抑えました。これと同時に、新型BMW 3シリーズ セダンでも元々極めて低かったリヤ・アクスル周りの揚力を、さらに15ポイント減少させました。新型BMW 3シリーズ セダンと比較して、リヤ・アクスルのトレッドが23ミリメートル広くなり、フロント・ホイールのキャンバー角も大きくなり、スポーティなコーナリングの際にサイド・フォースを伝達するポテンシャルが高められています。新型BMW 4シリーズ クーペの俊敏性は、さらに50:50の調和のとれた前後軸荷重配分と、セダンより21ミリメートル低い車両重心の恩恵を受けています。

新型BMW 4シリーズ クーペのシャシー・テクノロジーには、独自の特性を備えたストローク依存型ダンパーが標準装備されています。さらなる運動性能を追求したり、スポーツ性能と快適性のバランスを最適化したりするなど、車両特性のセットアップを可能にするため、Mスポーツ・サスペンション、バリアブル・スポーツ・ステアリング付きアダプティブMサスペンション、Mスポーツ・ブレーキ・システム、Mスポーツ・ディファレンシャルなどがオプション設定されています。

モデル専用ストラット・コンセプトでボディ構造とシャシー接続部の剛性を最適化
ボディ構造とシャシー接続部の剛性アップを目的とする対策が、高い俊敏性と極めて正確なステアリング特性を特徴とする新型BMW 4シリーズ クーペの走行特性の独立したキャラクターをサポートしています。このモデル独自の特徴として、フロント・サスペンションのストラット・タワーとバルク・ヘッド、ストラット・タワーとフロント・エンドの接続を強化する一体型ストラットによるスラスト・プレートなどがあります。
直進走行時や高い横方向加速度がかかった際のハンドリングを向上するため、リヤ・アクスル周りにストラットを追加して剛性を高めています。

重量を最適化したアクスル構造、独立した特性を備えたストローク依存型ダンパー
ダブルジョイント-プル・ストラット-スプリング・ストラット式フロント・アクスル、および5リンク・リヤ・アクスルの採用により、極めてダイナミックな状況でも正確に制御できるハンドリングと、ロング・ドライブでも安心していられる快適性のどちらも満たすことができます。重量および剛性を最適化した構造とさらに開発が進んだエラストキネマティクスにより、正確なホイール・コントロールを実現し、先代モデルよりも走行快適性と走行音が改善されています。

標準装備のストローク依存型ダンパーも、新型BMW 4シリーズ クーペのスポーツ性能と走行快適性を向上させます。このダンパーは路面の起伏やスポーティにコーナリングする際に発生する振動を和らげ、穏やかにボディを落ち着かせます。このシステムは無段階で制御され、それぞれのスプリングの変形量(ストローク)に応じて漸進的(プログレッシブ)に減衰力を発生させます。これにより、路上に設置された大きなバンプを乗り越えたときなど、サスペンションが過度に深く沈みこみ、反動でボディが浮き上がるような不快で不安を感じさせる挙動を防止します。この漸進性による好ましい効果は、バランスの良い走行特性を実現します。特に、大きな負荷を受けたときだけでなく、小さな起伏でのダンパー・ストロークでもすでに十分な減衰効果をはっきりと感じ取ることができます。

このシステムは、フロント・アクスルに油圧式補助ダンパーを、またリヤ・アクスルにはコンプレッション・リミッターを装備しています。フロントでは、まずこの補助ダンパーのインナー・スリーブ内に浸されたエレメントによって平衡化されます。強い負荷がかかって初めて、ダンパー全体が作動します。リヤ・ダンパーも同様に、それぞれの走行状況に合わせて無段階で対応します。さらに車両に高い負荷がかかったとき(積載量が多いとき)も、それぞれ理想的な油圧減衰を行います。フロント・アクスルのダンパーの肉厚を変更し、中空式スタビライザー、軽量ペンドラム・サポートの採用によりバネ下重量を軽減したため、システムのレスポンスが向上しています。

スポーツ性と快適性を両立するために最適化された設計により、ストローク依存型ダンパーはアクティブにセットアップを行うエレメントとして機能します。新型BMW 4シリーズ クーペの独立したキャラクターは、より高いレベルの減衰力と高いバネ定数を持つスプリングおよびスタビライザーによって実現されています。モデル専用のスプリング/ダンパーの設計により、標準装備のサスペンション・システムでも新型BMW 3シリーズ セダンより車高が10ミリメートル(BMW xDriveモデルは8ミリメートル)低くなります。オプションのMスポーツ・サスペンション(新型BMW M440i xDriveクーペと新型BMW M440d xDriveクーペは標準装備)は、さらに強化されたストローク依存型ダンパー、スポーティな走りを重視して強化されたキネマティクスとエラストキネマティクスの他、追加のボディ・ストラット、より硬めのベアリング、よりバネ定数の高いスタビライザー、より大きなホイール・キャンバーを採用しています。

スポーツ性と快適性の振り幅を大きく拡大したアダプティブMサスペンション
オプションのアダプティブMサスペンションでは、スポーツ性と快適性との間の極めて大きな振り幅を体験できます。これによりMスポーツ・サスペンションの機能に電子制御式ダンパーを組み合わせて俊敏性とボディの安定性を最適化し、さらに長距離ドライブの快適性も実現しています。無段階調整式バルブにより、ホイールごとに減衰力を調整したり、積載状態に応じて減衰力を調整したりできます。ドライビング・パフォーマンス・コントロール・スイッチでモードを切り替えると、COMFORT(コンフォート)モードでのバランスの取れた長距離快適性からSPORT(スポーツ)モードでの運動性能を重視した設定まで、ダンパー特性の変化をはっきりと感じ取ることができます。

アダプティブMサスペンションを組み合わせると、ドライビング・パフォーマンス・コントロールのモードがさらに追加されます。ADAPTIVE(アダプティブ)モードでは、ステアリング、ダンパー、アクセル・ペダル特性の設定やステップトロニック・トランスミッションのシフト特性を、ドライバーの走行スタイルに合わせて自動的に適応させます。コントロール・ユニットは、よりスポーティな設定、あるいは快適性を重視した設定のドライブトレインやトランスミッションの特性を提供するため、アクセル・ペダルやステアリングの操作状況、さらにギヤ・セレクター・レバーの位置を記録します。また交差点やカーブに接近する際などには、オプションのナビゲーション・システムが提供する地図データも利用して、予測的に車両をセットアップすることができます。

精度を最適化したバリアブル・スポーツ・ステアリング
新型BMW 4シリーズ クーペのステアリング・システムの極めて高い精度を実現するために、モデル専用のアプリケーションが役立っています。このモデルは、車速感応式サーボトロニック・パワー・ステアリング付きの電気機械式ラック&ピニオン・ステアリングを標準装備しています。またMスポーツ・トランスミッションおよびアダプティブMサスペンションには、バリアブル・スポーツ・ステアリングが組み合わされます。そのときどきのステアリング角度に応じてギヤ比が変化するため、卓越した直進安定性を実現するだけでなく、コーナリング時の挙動、および右左折時や操車時の快適性を向上させます。これにより、カーブに進入する際はダイレクトで正確なレスポンスを、また駐車場に出入りする際や発進時にはわずかなステアリング操作で必要な舵角が得られます。

新型BMW 4シリーズ クーペには、17インチ・アロイ・ホイールが標準装備されています。M SportモデルやBMW M440i xDriveクーペ、BMW M440d xDriveクーペには、18インチMアロイ・ホイールが標準装備されます。M Sportパッケージ・プロ装備車には、19インチMアロイ・ホイールが装備されます。
オプション装備品プログラムには、さらに18インチと19インチのアロイ・ホイールが用意されています。フロントとリヤで異なるサイズを装着するいくつかのモデル・バリエーション用以外にもハイ・パフォーマンス・タイヤが用意されています。
さらにBMW純正アクセサリー・プログラムには、新型BMW 4シリーズ クーペ用20インチ・アロイ・ホイールも用意されています。

特別なデザインで、ブルーまたはレッドのブレーキ・キャリパーから選べるMスポーツ・ブレーキ・システム
新型BMW 4シリーズ クーペの正確かつ制御可能なパフォーマンスには、モデル専用デザインのパワフルな軽量ブレーキ・システムも一役買っています。ブレーキ・ディスクはアルミニウム・ポット付きねずみ鋳鉄フリクションリングで構成され、重量を最適化して高い制動能力を発揮します。

オプションのM Sportブレーキ・システム(新型BMW M440i xDriveクーペと新型BMW M440d xDriveクーペには標準装備)は、市街地走行からサーキット走行まで、直観的にコントロールできる傑出したブレーキ性能を保証します。そのために、短いペダル・ストローク、ブレーキング時の熱に対する高い耐性、明確なプレッシャー・ポイントといった極めてスポーティなセットアップが組み合わされています。さらにM Sportブレーキ・システムはよりダイレクトな作動比となっており、フロントに4ピストン・ブレーキ・キャリパー、リヤにシングル・ピストン・ブレーキ・キャリパーを備え、独立式の油圧回路を採用しています。ブレーキ・キャリパーにはMのロゴがあしらわれ、ブルーまたはレッドの塗色を選択することができます。

ドライビング・スタビリティ・コントロールのダイナミック・スタビリティ・コントロール(DSC)には、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)やダイナミック・トラクション・コントロール(DTC)の他、各種スタビリティ・コントロール機能や坂道発進アシスタントなどが含まれます。また、新型BMW 4シリーズ クーペの俊敏性を高めるために、状況に合わせてリヤ・アクスルの駆動トルクを分配するパフォーマンス・コントロールが標準装備されています。駆動輪の左右で摩擦係数が異なる路面で急ブレーキをかけたときの走行安定性を最適化するために、ステアリング入力機能(ステアリング・インパルス)を利用して適切な進路を維持するようドライバーをサポートします。さらに、DSCシステムを介した電動パーキング・ブレーキの機能が、リヤ・ブレーキ・キャリパーに統合されています。

走行安定性とコーナリング時の運動性能を最適化するM Sportディファレンシャル
M Sportディファレンシャルは、トラクションと走行安定性、さらに俊敏性とコーナリング時の運動性能をさらに向上させます。BMW M440i xDriveクーペおよびBMW M440d xDriveクーペには、リヤ・ディファレンシャルに一体化された電子制御式無段階可変ロッキング機能が標準装備されています。新型BMW 430iクーペと新型BMW 430d xDriveクーペには、Mスポーツ・サスペンション、またはアダプティブMサスペンションと組み合わせるセット・オプションとして提供されます。

DSCシステムを通じてコーナリング中のカーブ内側と外側のホイール間の回転数差の制限を精密制御することで、駆動力の伝達を最適化します。これにより、例えば高速でカーブを走行する場合のアンダーステア傾向を効果的に打ち消すことができます。そのために、荷重が失われて空転気味になっているカーブ内側のホイールの路面に伝達できない駆動力を、ブレーキを作動させて無力化させるのではなく、意図的にカーブ外側のホイールに振り分けます。そうすることで、車両は実感できるほどダイナミックにカーブに進入し、駆動トルクをスポーティな走りのために利用し尽くします。同様にして、より大きな駆動トルクを持つ新型BMW 4シリーズ クーペは、特にカーブの出口で極めてダイナミックに加速することができるようになります。次から次へとカーブが連続する場合、特定のホイールに駆動力を配分することで極めて優れたハンドリング特性を実現し、ブレーキをかけながら同時に車線変更する際の走行安定性を最適化します。さらにMスポーツ・ディファレンシャルは、左右の駆動輪でグリップに差のある路面状態で発進する場合のトラクションを向上させます。
 
インテリアおよび装備品
モダンでプレミアムな雰囲気のスポーティなドライビング・エクスペリエンス

新型BMW 4シリーズ クーペの車両コンセプトの根底にはとりわけ激しいドライビング・エクスペリエンスへの明確なこだわりがあり、そのことはインテリアのデザインにも装備品にも現れています。ドライバー・オリエンテッドなコクピット・デザインや、すべての操作部をわかりやすく配置したことにより、道路上で起こる出来事により集中しやすくなっています。新しい連携表示システムの構成要素であるコントロール・ディスプレイの配置、ルーフ周りの極めて細身になったルーム・ミラー・フレームやフラットに一体化された機能ユニットにより前方視界が最適化され、新型BMW 4シリーズ クーペの室内空間も最適化されています。

提供される装備ラインの構造にも、新型BMW 4シリーズ クーペのダイナミックでシャープなプロファイルを強調するスタイルが反映されています。スポーティな駆けぬける歓びを総合的に追求し標準仕様に代わる選択肢として、M SportおよびBMWで初めて導入されるM SportパッケージProが用意されています。
新型BMW 4シリーズ クーペの市場導入と同時に発売されるモデル専用レトロフィット(後付け)・オプション・プログラムのM Performanceパーツは、ダイナミックなオーラを放ち、さらに強調し、個性的なアクセントを加えて充実させる魅力的な方法を提供します。

スポーティな雰囲気と洗練されたプレミアムな雰囲気が組み合わされています。上質な素材、精密な加工、そして数々の念入りに作成されたディテールと、とりわけ新型BMW 4シリーズ クーペの長距離ドライブでの快適性を向上させる現代的なオプション装備品が、この2ドア・クーペの排他的キャラクターを際立たせます。

新デザインのステアリング・ホイール、オプション装備のセンサテック・ダッシュボード、そしてBMW Individualレザー仕様
新しい連携表示システムに代表される明確なデザイン言語とセンター・コンソールの上質なデザインの操作パネルが、アクティブな走りのためのコクピットの構成要素として目を惹きます。新型BMW 4シリーズ クーペには、サム・レストとクローム・アプリケーションを備えた新デザインのスポーツ・レザー・ステアリング・ホイールが標準装備されています。
オプション装備には、Mレザー・ステアリング・ホイールとBMW Individualレザー・ステアリングが用意されています。すべてのステアリング・ホイールのバリエーションにおいて、高品質なデザインと新しい配置を採用したマルチ・ファンクション・スイッチは、特に標準装備やオプション装備品として提供されているドライバー・アシスタント・システムを操作する際の機能性に関して最適化されています。オプション装備品のステアリング・ホイール・ヒーターも、ボタンを押すだけで作動できます。
オプションで提供されるセンサテック仕様のダッシュボードには、特徴的な水平方向に走る装飾ステッチが施されています。オプション装備品として、フルレザーのBMW Individualダッシュボードも用意されています。さらにとりわけ排他的なオプションとして、3つのバリエーションから選ぶことができるBMW Individualインテリア・トリムに加え、BMW Individualエントランス・ストリップも用意されています。

新開発のスポーツ・シートを標準装備
新型BMW 4シリーズ クーペには、新開発のスポーツ・シートや前席シートベルトを自動で出し入れするベルト・フィーダーが標準装備されています。特徴的なサイド・サポートを備えたスポーツ・シートが、ダイナミックなコーナリング時にドライバーとパッセンジャーを最適にホールドします。オプション装備品として、メモリー機能付き電動調節式スポーツ・シート(BMW M440i xDriveクーペとBMW M440d xDriveクーペは標準装備)、シート・ヒーター、さらにBMW 4シリーズで初めてクライメート・シートが用意されました。

標準装備のファブリック仕様に代わる選択肢として、ブラック・ファブリック/センサテック・コンビネーション・シートが用意されます。オプションのヴェルナスカ・レザー仕様には5つのカラー・バリエーションが用意されており、装備ラインに応じて専用の装飾ステッチやシームが設定されています。
さらに、新型BMW 4シリーズ クーペ用として、エクステンデッドBMW Individualメリノ・レザー・インテリアおよびBMW Individualフルレザー・インテリアが入手可能です。

後席乗員の乗り降りを容易にするイージー・エントリー機能が装備されています。モデル専用リヤ・シートには2つのシングル・シートが装備され、先代モデルよりも膝周りのスペースが3ミリメートル広くなったことにより、走行快適性が向上しています。
ISOFIX固定ブラケットがさらに外側に配置されたことで、チャイルド・シートをより快適に固定することができるようになりました。

日常の足にも旅行にも最適な機能性
後席のバックレストは40:20:40分割可倒式を標準装備しています。
一つまたは複数のバックレストを倒して、ラゲッジ・ルームから後席にまたがる大きな荷物を積み込むことができます。
バックレストのロックを解除して倒すときは、ラゲッジ・ルーム内のボタンを押します。すべてのシートを使用している場合、新型BMW 4シリーズ クーペのラゲッジ・ルーム容量は440リッターです。直接目に見える使用可能な部分の主要な容量は、先代モデルよりも約30リッター増えています。

標準装備のストレージ・パッケージには追加の収納ボックスがあり、ラゲッジ・ルーム左右のトリムにはパーティション・ネットが、またラゲッジ・ルーム内に荷物固定用ラッシング・アイとバッグ掛けが取り付けられます。オプション装備品のオートマチック・トランクリッド・オペレーションを装備することもできます。オプションのコンフォート・アクセス・システムを装備した場合、トランク・リッドに触れることなく非接触で開閉することができます。さらに新型BMW 4シリーズ クーペには、希望により電動で旋回しながら出し入れできるトレーラー・ヒッチを装備可能です。

先代モデルに比べて、前席および後席のトレイや収納部の容量も大幅に拡張されました。お馴染みのグローブ・ボックスやセンター・アームレスト下の収納ボックスの他に、シフト・レバーまたはセレクター・レバーの前方にもトレイがあり、大きなドア・ポケットや運転席側のライト・スイッチ・ユニットの下にもさらに収納ボックスがあります。センター・コンソール前方のワンタッチで開くカバーの下には、カップ・ホルダー2個と12V電源ソケットおよびUSBポート各1個が用意されています。その他にも、センター・アームレストの下の照明付きボックス内にUSBポートが1個あります。またBluetoothインターフェースも標準装備されています。ワイヤレス充電機能を備えたオプションのテレフォニーは、対応するスマートフォンを非接触で充電できます。

音響快適性とエア・コンディショナーの快適性を向上
新型BMW 4シリーズ クーペのフロント・ウインドウの洗浄用に、スプレー・ノズルを内蔵した革新的なワイパー・アームを採用しています。また、この2ドア・クーペには、オート・ライト・コントロール付きレイン・センサー、電話用ハンズ・フリー通話システム、運転席側、助手席側、後席側の温度および風量を別々に調整できる3ゾーン・オートマチック・エア・コンディショナーが標準装備されています。このエア・コンディショナーは音響特性を改善しており、気流音を低減させています。

その他の音響快適性の改善は、ボディ周りの風切り音低減を目的として実施されています。BMW 4シリーズ クーペのフロント・ウインドウには、アコースティック・ガラスが標準装備されています。ボルトで固定した音響カバーとさらに開発の進んだシーリング・コンセプトにより、ドア周りの騒音を削減しています。冬期の気候条件でのさらなる快適さを得るため、工場出荷オプションとしてパーキング・ヒーターが用意されています。
このシステムは、iDrive操作システムから、またはオプションのBMWディスプレイ・キーから、あるいはスマートフォンからBMWコネクテッド経由で作動させることができます。

ガラス面積を拡大したオプションのガラス・ルーフ
ドア・ミラーは電動調整式でヒーター付きを標準装備しています。電動格納機能はオプションです。自動防眩ルーム・ミラーも標準装備されています。オプション装備品のスライド/チルト・ガラス・ルーフを装備すると、室内に太陽の光と新鮮な空気を供給できます。この最新型は、ガラス・パネルの長さが24ミリメートル伸びて長さ495ミリメートルになりました。電動式ガラス・ルーフのため、チルトおよび開閉操作は電動アクチュエーターが行います。空気や光をより精密にコントロールするため、ウインド・デフレクターと、同じく電動ローラー・ブラインドが装備されています。

初めて採用されるM Sportパッケージ・プロ、豊富な品ぞろえのモデル専用M Performanceパーツ
オプション装備モデルM Sportのモデル専用デザインや装備品は、エクステリアとインテリアの両方で新型BMW 4シリーズ クーペのダイナミックなキャラクターを強調します。さらにブランド初のモデルとして、この2ドア・クーペに新たに「M Sportパッケージ・プロ」を装備することができます。このオプションでは、M Sportモデルの構成要素に対して8速ステップトロニック・スポーツ・トランスミッションが装備され、極めてダイナミックな追い越し加速を行えるスプリント機能、走行モードでSPORTモードにした際に室内に本格的なエンジン音を伝えるスポーティ・サウンド・チューニングが追加されます。さらにBMW 420iクーペ、BMW 420dクーペ、BMW 420d xDriveクーペの場合は、M Sportブレーキ・システム、19インチMアロイ・ホイール、ハイグロス・ブラックのリヤ・スポイラーの他、拡張装備付きBMW Individualハイグロス・シャドー・ライン、およびBMW Individualライト・シャドー・ラインによって、エクステリアに極めて特徴的な存在感を生み出します。インテリアに視覚的および音響的なアクセントを加えるMシートベルトやHarman Kardonサラウンド・サウンド・システムも、M Sportパッケージ・プロの装備範囲に含まれます。

新型BMW 4シリーズ クーペのスポーティなキャラクターを強調するオプションとして、M Performanceパーツが提供するコンポーネントやプロダクトがあります。BMW純正アクセサリー・プログラムで利用可能な後付けオプションとして、マット・ジェット・ブラック・カラーでYスポーク・デザインの20インチM Performance鍛造アロイ・ホイール、カーボン仕様のフロント・グリル、フロント・スプリッター、サイド・スカート・アタッチメント、さらにハイグロス・ブラックのフロント・エプロン用エアロ・フリックなどがあります。さらに、よりスポーティなスタイルを際立たせ、緻密に個別化するために、カーボン仕様のM Performanceステアリング・ホイールおよびテール・パイプ・フィニッシャー、エントランス・ストリップ、インテリア・パネルなどが選択できます。

排他的なムードを醸し出す照明およびサウンド・エクスペリエンス
新型BMW 4シリーズ クーペに標準装備されるインテリア・ライトは、フロントおよびリヤのリーディング・ライトやルーム・ライトの他、グローブ・ボックス、センター・アームレスト下収納部、フット・スペース、サン・バイザーに内蔵されたミラー、ラゲッジ・ルームなどの照明や、ドア・カーテシ・ライトも含め、すべてLEDを採用しています。
オプションのアンビエント・ライトは好みに合わせて照明の色が変更でき、インテリアをムードある雰囲気に演出します。ダッシュボードとドア・トリム・パネルの輪郭線に沿って正確に配置されたLEDライト・ガイドによる間接照明は、ダイナミックかつエクスクルーシブな雰囲気を生み出します。照明の配光、明るさ、配色は、iDriveメニューから設定できます。さらに、エントランス・エリアのウェルカム・ライト・カーペットや、エンジンが作動している状態でドアを開けるとドア・トリム・パネルのライトがシグナルを発し、電話の着信があるとダッシュボード周りでシグナルを発するダイナミック・インテリア・ライト機能も用意されています。

新型BMW 4シリーズ クーペに標準装備されるBMWライブ・コックピット・プラスには、6基のスピーカーと出力100ワットのオーディオ・システムが含まれています。また、デジタル放送のラジオ番組を受信できるDAB+対応チューナーも標準装備されています。オプションのHiFiスピーカー・システムでは音源の数が10基となり、アンプ出力も205ワットに増大します。最高のサウンドを提供するのがオプションのエンターテイメント・パッケージに含まれるHarman Kardonサラウンド・サウンド・システムで、このシステムは16基のスピーカー、出力464ワットのデジタル7チャンネル・アンプを搭載しています。
 
ドライバー・アシスタント・システム
快適性と安全性のために考案されたインテリジェント・テクノロジー

アクティブなドライビング・エクスペリエンス、そしてドライブトレインやシャシー・システムとの密接な対話により、新型BMW 4シリーズ クーペの強みをかつてないレベルで発揮できる理想的なシナリオが描けます。
しかし、日常の交通状況の中にはそうでない状況も起こり得るため、駆けぬける歓びを高めるもう一方の要素として、先進的なドライバー・アシスタント・システムがあります。例えば市街地でも旅行中でも、いずれの場合においても、単調な交通状況や見通しの悪い交通状況でドライバーをサポートし、負担を軽減します。

標準装備およびオプション装備のドライバー・アシスタント・システムの種類や機能は、先代モデルに比べて格段に増えました。車両の周囲をモニターして起こり得る危険を警告したり、ブレーキやステアリングに介入して事故のリスクを最小限に抑えるため、カメラ画像や超音波センサー、レーダー・センサーで収集したデータを処理しています。インテリジェントな制御により快適性と安全性の両方を最適化し、新型BMW 4シリーズ クーペにおいても自動運転への道を拓きます。

フロント・コリジョン・ウォーニング、スピード・リミット・インフォ、レーン・ディパーチャー・ウォーニングを標準装備
ドライバー・アシスタント・システムの刷新によりマルチファンクション・ステアリング・ホイールの操作部の配置が変更され、メーター・パネルの表示が最適化されました。新型BMW 4シリーズ クーペの標準装備の構成内容が拡張され、フロント・コリジョン・ウォーニング(前面衝突警告機能)が追加されました。このシステムは、車両、歩行者、自転車を検知可能な前車接近警告および衝突回避・被害軽減ブレーキで構成されます。フロント・コリジョン・ウォーニングは、状況に応じて車両を減速、停止させて衝突を回避し、事故の影響を最小化することができます。今回標準装備となった最新型のスピード・リミット・インフォには、追越し禁止表示機能や車速70~210km/hの範囲で利用可能なレーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告機能)が追加されており、さらにステアリング・アシストを利用した走行車線維持機能も含まれています。

長距離ドライブを支援:ドライビング・アシストおよびアクティブ・クルーズ・コントロール
オプションのドライビング・アシストと、それを構成するシステムは、長距離ドライブにおける快適性と安全性に関して実感できるメリットをもたらします。このカメラとレーダーに基づくシステムには、車速20km/hから最高速度までの速度域で走行中、後方から接近してくる車両の存在をドライバーに警告し、アクティブ・ステアリング入力機能(ステアリング・インパルス)によって新型BMW 4シリーズ クーペを元の車線に戻すようサポートするレーン・チェンジ・ウォーニング(車線変更警告システム)が含まれています。ドライビング・アシストのその他の機能としては、リヤ・コリジョン・ウォーニング(後車追突警告機能)およびリヤ・クロス・トラフィック・ウォーニング(後方交差交通警告)があります。

新型BMW 4シリーズ クーペに標準装備されているブレーキング機能付きクルーズ・コントロールは、ドライバーが選択した車速を維持します。旅行の際のさらなる支援として、オプションのストップ&ゴー機能付きクルーズ・コントロールが用意されています。このシステムは30~160km/hの車速域で希望する速度を維持し、さらに4段階から選択した前走車との車間距離を維持しながら、必要に応じて新型BMW 4シリーズ クーペのブレーキをかけ、停止させることができます。この最新型のシステムでは、選択した車間距離内でその時々の交通状況や環境状況に合わせて車間距離を適応させます。快適性を向上するため、システムは渋滞が発生した場合など、3秒間までの短い停止の後で自動的に再発進します。

ドライバーは、希望する車速を、スピード・リミット・インフォのディスプレイ表示から最大15km/hの誤差で直接入力することができます。さらに、アクティブ・クルーズ・コントロールとナビゲーション・システムの組み合わせにより、道路標識認識機能が走行ルートを予測して、進行方向にある制限速度や追越し禁止を事前に予告することもできます。

快適性と安全性のために最適化された包括的パッケージ:ドライビング・アシスト・プロフェッショナル
ドライビング・アシスト・プロフェッショナルは、あらゆる交通状況での快適性と安全性のための包括的パッケージとして、自動運転に向けた最新の進歩状況を示しています。このシステムは、ドライビング・アシストの構成内容にアクティブ・クルーズ・コントロールを組み合わせたもので、この場合は最高210km/hまでの車速で利用可能になり、その他数多くの機能も提供します。

ここで注目すべきは、最高210km/hまでの車速で利用可能なステアリング&レーン・コントロール・アシスタントです。このシステムは、トリフォーカル・カメラ(三焦点レンズ付きカメラ)とフロント・レンジ・レーダーのデータを基にして、前方の車線マークおよび前走車の位置を特定し、認識した車線を維持するようにステアリングで修正し、ドライバーと協調してアシストします。例えば自車が高速道路上の工事区間のように狭くなる箇所でも効果的にサポートします。ドライビング・アシスト・プロフェッショナルには、ステアリング修正機能を備えたアクティブ・サイド・コリジョン・プロテクション機能付きレーン・キーピング・アシスタントも含まれます。

その他の革新技術:アクティブ・ナビゲーション・ガイドとレスキュー・レーン・アシスタント
最新の革新技術として、アクティブ・ナビゲーション・ガイドがあります。これは、複数の車線を持つ道路でも、ナビゲーション・システムで算出されたルートに沿って走行するようドライバーをサポートします。自動車専用道路のジャンクションや出口に接近すると、メーター・パネル内のディスプレイに車線変更が必要なことを表示します。隣接する車線の車列の適切な隙間に入り易くするため、システムはその準備段階として車速を調整します。

もう一つのエクスクルーシブな革新技術として、レスキュー・レーン・アシスタント(緊急車両用車線アシスタント)があります。

このシステムは、渋滞している高速道路で後方から接近する救急隊員のために車線を開ける必要性を自動検知し、状況に応じて現在走行中の車線から適切な路肩へ自車を誘導します。また、ドライビング・アシスト・プロフェッショナルには、エマージェンシー・ストップ・アシスタント、エバージョン・エイド(衝突回避アシスタント)、オートマチック・スピード・リミット・アシスト、進入違反警告、被害軽減ブレーキ機能付きクロスロード・ウォーニング(交差点警告)、クロス・トラフィック・ウォーニング(前方交差交通警告)が含まれます。

完璧な視野:新しいBMWヘッドアップ・ディスプレイとコクピット内の3Dサラウンド・ビュー表示機能
オプションのBMWヘッドアップ・ディスプレイは、集中し、安全に駆けぬける歓びを実現するために効果的です。走行に関連する情報を、フロント・ウインドウのドライバーが直接目視できる位置にカラー画像で投影します。新型BMW 4シリーズ クーペに搭載される最新型のシステムでは、表示面積を70パーセント拡大し、グラフィック表示を最適化し、表示内容がさらに増えました。

メーター・パネル内に3Dサラウンド・ビューを表示することで、現在使用中のアシスタント・システムの概要や機能の概要をドライバーに伝えます。このシステムは、メーター・パネル中央のディスプレイに車両および車両周囲を3Dビューで表示します。

ここには、各種のカメラやセンサーで記録した乗用車やトラック、モーターサイクルが、現在走行中の車線や移動する可能性のある隣の車線に表示されます。(接触する可能性のある)危険な位置を走行している車両は強調表示されます。それぞれの状況に応じてアシスタント・システムの助けを借りて対処できる運転操作は、グラフィック記号で表示されます。

パーキング・アシストにリバース・アシストを追加
新型BMW 4シリーズ クーペのドライバーは、駐車時や操車時にも包括的なサポートを受けることができます。
標準装備のパーク・ディスタンス・コントロールは、フロントとリヤに取り付けられたセンサーを利用します。オプション装備品のパーキング・アシストでは、走行している車線と平行または直角に駐車するためのスペースの選択および利用が簡単に行えます。このシステムは、その際のステアリング操作、加速および制動の操作、さらにシフト・チェンジの操作も受け持ちます。さらに、(路面に平行に)縦列駐車した場所から自動的に車を出すこともできます。

パーキング・アシストの機能にはリバース・アシストも含まれます。このシステムは、最後に前進で走行したルートを逆方向に戻る際のステアリング操作を受け持ちます。その際にドライバーが行うべきことは、アクセルとブレーキの操作、および周囲の状況をよく監視することだけです。リバースで走行する距離は最大50メートルまでで、その際の車速は時速9キロまでに制限されます。

パーキング・アシスト・プラスは、さらに快適かつ正確な操車機能を提供します。パーキング・アシストの機能に加え、周囲の監視がし易くなります。パーク・ビュー、パノラマ・ビュー、3Dトップ・ビューによって、車両とその周囲を、さまざまな角度から360°画像としてコントロール・ディスプレイに表示します。さらにドライバーはリモート3Dビュー機能を使って、車両とその周囲の現在の3Dライブ画像を自分のスマートフォンに転送することができます。

同じくオプションで利用可能なドライブ・レコーダーは、ドライバー・アシスタント・システムのカメラを使用して車両周囲の様子をビデオ撮影することができます。また、録画したビデオは、その後、停車中にコントロール・ディスプレイで再生したり、USBインターフェースを介してエクスポートしたりできます。これにより、例えばサーキットでの見応えある走行シーンを録画してシェアすることができます。ドライブ・レコーダーを作動させると、40秒間のビデオ動画を撮影して保存することができます。事故の際には、衝突の前後それぞれ最大20秒間の動画を自動的に記録します。
 
表示および操作システム、 BMWコネクテッドおよびコネクテッド・ドライブ
デジタル・サービスがドライバーとクルマとの結びつきを強める

たとえ標準仕様であっても、新型BMW 4シリーズ クーペのドライバーとパッセンジャーは、BMWオペレーティング・システム7の導入による直観的な操作と革新的なデジタル・サービスの可能性を拡げることができます。個別に設定可能な表示内容(コンテンツ)やインテリジェント・ネットワークにより、ドライバーとクルマとのとりわけ密接な対話が可能です。ドライバーはコントロール・ディスプレイに最大10ページのメイン・メニューを表示でき、各メイン・メニューには2~4個のライブ・コンテンツ式パッド(タイル)が並べられます。コンテンツと表示をさらにカスタマイズすることができ、たとえば、システムで表示される車両イラストを、実際のボディ・カラーや装備ラインに合わせてコーディネートすることができます。

また、ドライバーと車両間の直感的なマルチモーダル・インタラクションもさらに最適化されました。利用者は状況に応じて、コントロール・ディスプレイのタッチ操作の他、使い慣れたiDriveコントローラー、ステアリング・ホイールのマルチ・ファンクション・スイッチ、音声入力、さらにBMWジェスチャー・コントロールのいずれの方法でも操作できます。

標準装備されるBMWライブ・コックピット・プラスには、8.8インチのコントロール・ディスプレイとタッチ・コントローラーを備えたiDrive操作システム、中央に5.1インチ・カラー・ディスプレイを組み込んだブラック・パネル仕様のメーター・パネル、さらにマルチメディア・システムとナビゲーション・システム、データ転送用の2個のUSBインターフェース、そしてWiFiインターフェースが含まれます。4G LTE接続が可能な車載SIMカードと、同じく標準装備のコネクテッド・パッケージ・プロフェッショナルにより、BMWテレサービスやインテリジェント・エマージェンシー・コール、ハザード・ウォーニング機能を含むリアルタイム交通情報、リモート・サービスやコンシェルジュ・サービスなどのデジタル・サービスの利用が可能です。

オプションのBMWライブ・コクピット・プロフェッショナルは、完全なデジタル・ディスプレイ・ネットワークを提供します。このシステムには、ステアリング・ホイールの向こう側に対角12.3インチのディスプレイを備えた高解像度メーター・パネルと10.25インチのコントロール・ディスプレイが組み合わされます。コクピット内のフル・デジタル・メーター・パネルには、ナビゲーション・マップ表示、ドライバー・アシスタント・システムのステイタス表示、さらに3Dサラウンド・ビューのスペースがあります。ここに表示可能なスポーティ・ドライビングに関連するコンテンツとして、スポーティなコーナリングを行う際の横方向加速度表示が含まれます。

BMWライブ・コックピット・プラス、またはBMWライブ・コックピット・プロフェッショナルを組み合わせることで、さらに多くのデジタル・サービスを利用することができます。このサービスには、BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント、コネクテッド・ミュージック、リモート・ソフトウェア・アップグレードなどがあります。

迅速、正確、有益:BMWマップス ― 新世代ナビゲーション・システム
新型BMW 4シリーズ クーペのデジタル・サービス分野で最も重要な革新技術のひとつがBMW Maps(マップス)です。このクラウド・ベースのシステムは大幅にパフォーマンスを向上しており、高い正確性、目的地入力の簡素化を実現しています。この新世代のナビゲーション・システムは、正確かつ短いインターバルで提供されるリアルタイム交通情報に基づいて、極めて迅速かつダイナミックにルート計算を行います。目的地への到着時刻は、ルート全体の通常の交通量を含んだ予測値として算出されます。また、小さな道も含めた包括的な交通データが利用できるようになりました。

また、任意の単語を入力して目的地を検索できるようになりました。検索結果は関連性に応じて正確に並べられます。
また、音声入力で目的地を検索することもできます。ルート上にある観光名所、いわゆるポイント・オブ・インタレスト(POI)がより詳細に説明され、特に評価や営業時間、写真を参照できます。

さらに、BMWマップスとコネクテッド・パーキングを組み合わせると、目的地付近の空いている駐車場を検索でき、さらに強力にドライバーをサポートします。ドライバーが目的地を選択すると、すぐに予想到着時刻における目的地の駐車場の状況を表示します。目的地に到着する少し前には、最寄りの立体駐車場の情報や、目的地近くに駐車場が見つかる可能性が高いルートを提案します。BMWマップスの機能には、お馴染みのオン・ストリート・パーキング・インフォメーションやパークナウがインテリジェントに統合されています。

アップル・カープレイによるスマートフォン・インテグレーションがアンドロイド・オートでも可能に
BMWライブ・コックピット・プラスおよびBMWライブ・コックピット・プロフェッショナルのもうひとつの構成要素が、最適化されたスマートフォン・インテグレーションです。今回より、アップル・カープレイに加えてアンドロイド・オートも、新型BMW 4シリーズ クーペの操作システムにアクセス可能になりました。アップルのオペレーティング・システムiOSがインストールされたiPhoneユーザーに加え、アンドロイドOSのユーザーも、スマートフォンで慣れ親しんだ方法で、車内で数多くのデジタル・サービスを利用できるようになります。このサービスには、例えばデジタル音声アシスタントのGoogleアシスタント、地図サービスのGoogleマップ、楽曲ストリーミング・サービスのSpotifyやAmazon Music、そしてメッセージング・サービスのWhatsAppなどが含まれます。

スマートフォンと車両をWiFi接続を通じてワイヤレスで接続することで、システムは表示システムや操作システムに直接統合されます。ドライバーは、アプリが提供するあらゆる重要な情報を、コントロール・ディスプレイや、インテリジェントに処理された形でメーター・パネルやオプションのヘッドアップ・ディスプレイに表示することができます。

BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント:さらに自由になった音声入力と追加機能
最新世代のBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントは、新型BMW 4シリーズ クーペでドライバーとクルマとのより密接な結び付きを提供します。音声入力で、例えば「Hey BMW」と話すか、ボタンを押して作動することもできるこのデジタル・コンパニオンは、常に新しいスキルを獲得します。自然な話し言葉で指示してエア・コンディショナーを調整することもできるようになりました。さらにBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントは、快適性と駆けぬける歓びを高めるため、特定の状況下で行うルーティン作業も学びます。これにより、例えばガレージの出口や立体駐車場のエントランスなどで、運転席側サイド・ウインドウを自動的に開くことができるようになります。

BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントの使用中は、システムのインタラクティブなキャラクターを強調する新たなグラフィック・シンボルがコントロール・ディスプレイに表示されます。表示されるグラフィックが話者に向けて「傾く」ような動きを見せ、音声入力中にシステムが「注意を傾けている」ことを視覚化します。システムは、ドライバーとパッセンジャーのどちらが話しかけているかを検知し、例えばエア・コンディショナーの片側だけを変更するなどして対応します。

常に最新の状態:新しいリモート・ソフトウェア・アップグレードのワイヤレス更新機能
BMWオペレーティング・システム7の導入により、新型BMW 4シリーズ クーペでもリモート・ソフトウェア・アップグレード機能を利用できるようになりました。これにより、車両は常に最新のソフトウェア・ステータスを維持します。アップグレードの際は、新しいサービスから改善された車両機能まで、さまざまなコンテンツが含まれます。すべてのアップデートはワイヤレスで行われ、スマートフォンからBMWコネクテッド・アプリ経由で行うか、あるいは車載のSIMカードを通じて直接車両にダウンロードすることができます。

また、インテリジェント・ネットワークによって追加の車両機能を後から車両に統合することができます。デジタル・サービスで後から取り込むことができるオプションには、ハイビーム・アシスタント、ドライブ・レコーダー、アクティブ・サウンド・デザインなどがあります。

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